2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

 夢想

旅人が、ある一点に立って見わたす。東から西、上から下へ、すべてを見回す。一つの大きな絵画を観るように。街中でも、田園でも、山林の中でも、どこに立って観ても、麗しい美観が存在する、そういう地域にしていくにはどうしたらいいのだろうか。 景観・環…

  凍み大根

昨夜は地元地区のコーラスの、ちょっと早い忘年会だった。学校から帰ると6時前、急いで防寒着を着、使い古した皮の手袋をして、自転車で出かけた。懐中電灯の光が淡すぎた。この前、電池を交換しようと思いながら、やっていなかった。これじゃ、野道がよく見…

 市議会の現実と改革

市議会の議員団にはじめて身を置いた望三郎君、驚いていることだろう。そこはどんな世界であるか、これまで暮らしてきた世界とは隔絶した異様な世界であるか、それとも理想を追求しようとする人たちの情熱と理念が刺激的な世界であるか。 おまえは、新米じゃ…

 特定秘密保護法案と民主主義

特定秘密保護法案が、衆議院本会議で可決され、参議院にまわされた。危惧を抱く国民の意見に耳傾けず、一気に安倍イズムを押し通す。なぜ多くのあいまい、不審を含んだ法案を急ぐのか。それは秘密、なぜ秘密なのか、それも秘密。 政治権力者は、国民に知らせ…

 悪化する風景

久しぶりに夫婦二人で出かけ、原村の八が岳美術館で、アイヌの解放運動家・宇梶静江の展覧会を見た。古布を使い針を一本一本手で刺して、アイヌの叙事詩を刺繍にした連作には、アイヌの守り神シマフクロウも出て来て、ウエベケレ(昔話)とアイヌユカラ(神…

[暮らし] いつでも声をかけてくださいよ

クルミの木の丸太で作った生ゴミコンポストの容器。このなかに野菜クズなどを投入。 お隣のみよ子さんが、 「タイヤ、積んでくれんかねえ」 と言ってきたから、ほいほいOK。お隣さんへ出かけていってタイヤをトランクに積む。いまはタイヤ交換の時期だ。雪…

 日本の村

「日本の村」(朝日選書102)という著作がある。農村を研究した守田志郎の著で、初版は「小さい部落」のタイトルで1973年に出版された。 鶴見俊輔は「日本の村」の序文を書いている。そこに、日本の村を見つめ考察した四人の人物をあげている。まず、明治以…

「ムラ社会」というもの

大根 日展のような芸術の世界でも、力の構造ができていた。美術、書道、工芸の作品が入賞するためには、権威をもつ幹部のお偉方に取り入らなければならない。お偉方が主宰する会に入って、金を積んで、目をかけてもらって、そうして日本最大の芸術展に入賞す…

 さてはラン、豆を食べたな

朝の通勤に急ぐ車が我がもの顔で走る。まったく危険極まりない。地区の上手の子どもたちは、大型道路を横断して、南にコースをとり、隣の地区を通って学校に向かう。下手の子どもたちは、いったん居住区の道を下ってから大型道路に出て、しばらく歩道を降り…

 小学3年生のぼく

小学3年生のとき中耳炎になったことがある。夜中に耳がずきずき痛み、目が覚めた。母が起きてきてずっと耳の後ろをさすってくれた。 翌朝、父が仕事を休んで病院に連れて行ってくれた。父の仕事が郵便局だった関係上、逓信病院という大きな総合病院で診ても…

 本日ソバ会

ソバ畑 とし子さんからお呼びがかかったソバ会は午後6時からだった。今日は夫婦で参加する。手ぶらでいいということだったが、「酒を飲む人は自分で持って来て」ということだったから、芋焼酎のパックを持参することにした。家内は、大根とリンゴの千切りに…

 子どもだけが感じるむさぼるような恍惚状態

この季節になると、いつも生命のしたたかさと同時にはかなさを感じる。 二、三日前、消え入りそうな命の透きとおるアカトンボが、陽だまりに飛んでいるのを見た。それからまた、木々の間を白い点のようなふわふわ飛ぶものがあり、よく見ればモンシロチョウだ…

 黒豆を刈る

今日は午前中、ボランティアの特別指導で、陳さんに日本語を教えた。「センターうらら」のいつもの一室で。 午後、畑へ黒豆を見に行ったら、豆の木は茶色に枯れ、さやが弾けているのが見えた。遅かりしゆらのすけ。しばらく見に来なかったから、収穫時期が遅…

 世界トイレ事情

ボリビアの村ではトイレがなかったから、サトコはトイレ建設を始めたことを書いたが、今日の新聞の「ザ・コラム」に、インドのトイレ事情が特派員記事で載っていた。インドでは、今もトイレが普及していないそうだ。国連は今年、11月19日を「世界トイレ…

 ボリビアに画くサトコの夢

コーラスの練習が昨夜あり、この機会にとNPO法人DIFARの「ボリビア・カレンダー」をもっていった。公民館に集まったのは15人、17日の日曜日、地区の「高齢者お楽しみ会」でひととき合唱を楽しんでもらうその歌の練習である。「県歌 信濃の国」で始まり、…

 こんな時代があった、こんな教師がいた

キャベツに降りた霜 無題 子どもたちは何故修身の時間に理科をやるのか、疑わなくなった。 隣の級で「国運の発展」をやってようと平気だった。 大きくなって、いろいろなごまかしや、おしつけの理屈に負けぬために、 算数をやり、読み方をやるんだと、ちゃん…

 型破りの子ども<2>

幸弘さん夫婦には子どもが6人いた。幸弘さんは中学を卒業してから全国を放浪し、京都の山に入って林業にたずさわった。三重の山で暮らしたときは谷川の水を引いて生活用電気を起こした。自然のなかで暮らした子どもたちはたくましく野性味たっぷりに育った…

 型破りの子ども

生徒の中には、いろんな型破りがいる。型破りの子はおもしろいし楽しい。ぼくは「60年安保」の年からつづけて今も教育の現場の端っこにぶらさがっており、長い教職生活の中でいろんな子に出会った。 青年教師だったころから、型破りという視点で生徒を見て…

 朝の七時の鐘の音

朝のウォーキングパトロール、登校する子どもたちに出会うように、山に向かって道をあがり、上の集落の子どもたちの通学路を歩いてから幹線道路を下り、村の中央を貫く道を下りてきた。今日の常念山脈には雪が積もっていたが、鹿島槍ほどまっ白ではない。北…

 教師たちの教育談義

昨夜、日本語教室に来たのは、幼児二人を連れた中国人のお母さんと、ベトナムの実習生男子二人、そして中国人の若い奥さんだけで、いつもの中国人実習生の女の子たち7人が来なかった。天候が悪かったせいかもしれない。指導者は7人いて、3人が指導に当た…

 暴風雨

朝から風が強かった。7時半ごろ、関東地方で強い地震があったというニュースが流れた。茨城が震源地だったようで、数日前手紙を送ってくれた牛久のマルちゃん、大丈夫かな、驚いただろうな。 8時から居住区の農業用水路の掃除だ。一戸に一人は出て、地区の…

 干し柿を雨から守る

干し柿を南向きのベランダの物干し竿に吊るした。干し柿を吊るしたその上には軒がある。 雨風になると、柿は吹き込む雨にさらされる。雨に濡れた柿は、時にカビが生えることもある。 吊るした翌日雨が来た。急いでポリ袋の大きなのを切り開いて柿の上から下…

 日本の民主主義

安曇野市という地方の市の政治を、この数年、見つめてきた。それは市民運動の側に立って現実を見ることから始まった。地方では、市政と市民の関係は物理的には近い。ところが、すぐそこに市長のいる市役所があり、市議会議場があるにもかかわらず、行政と市…

 記憶が消えた

もらってきた木のチップを庭の土にいれ、家に入ったところ、どうも頭の調子が変だなと思う。昨日の夕方のことだった。なんとなく頭がぼんやりして、霞がかかったような感じなのだ。5時を過ぎて外は暗くなっている。インターネットを開き、ワードで文章を書…

 柿

今年は、あちこちの柿の木にあまり実がついていない。不作だ。一昨年は豊作でたくさんいただいたイワオさんの家の柿の木も、昨年に続いてまったく実が成っていない。樹種は「平種無し」で、この樹種はこの辺りどこも実がついていないのではないか。花が咲き…

 人間と社会を考える授業

教科書に登場する教材は、元の文章が長文の場合、その断片に過ぎない。高校現代文に漱石の「こころ」が出てくるが、これはもちろん一部分である。それを読んで全文を読んでみようと思えればいいが、多くの生徒は部分だけで終わってしまう。 灘高校の老教師、…

「安曇野スタイル2013」探訪

穂高の赤沼家は、120年前に建てられた天蚕農家だったという。 天蚕は、ヤママユの繭からとった糸、山繭蛾のはいた糸。 色は光沢のある淡い緑色、 座敷の奥に天蚕の反物がかけてあった。 金額、うん十万円。 赤沼家の当主は、ソバもつくっておられて、石臼び…

「安曇野スタイル2013」探訪

ユーちゃんが4日間のホームステイでやってきた。昨日夕方、駅まで車で迎えに行ったら、薄暗がりの駅頭に小柄な彼女の姿が、改札から出てくる客たちにまじって見えた。 車が走り出したとたんに、彼女のおしゃべりがはじけた。 家内は、イベント「安曇野スタイ…

 復興ソング「花は咲く」

今日は恒例の地域芸能祭で、地区のコーラス部は合唱を発表した。ぼくはそのメンバーでバスのパートだ。4曲歌い、最後は「花は咲く」だった。 この歌、3.11東日本大震災の復興ソングだが、歌詞、曲ともに心に迫ってくるものがある。 合唱練習は春に始まり、…

 「安曇野スタイル2013」開催

今日から4日間、「安曇野スタイル2013」が開催される。安曇野という地域、すなわち安曇野市、松川村、池田町のエリアで開催される一種の文化祭的イベントだ。出演者が一同に会するのでなく、加盟している人がそれぞれ自分の活動している拠点で、自己の…