スズメの狩猟がなぜ認められるのか



 

 スズメ歳時記。その本には、スズメの写真が全ページに充ち溢れていた。スズメのいろんな姿態、よくぞこれだけカメラに収めたものだと思う。愛らしいスズメ、愛情が満ちている写真集である。

 そのなかに、こんな一文があった。

 「野鳥としての生を尊重するという意味で、家で飼うために捕獲することは法律で禁止されています。一方で、一般家庭でもスズメを飼っているというケースは確かに見られます。多くが『保護飼育』というものです。事故や病気などが原因で、自らの力だけでは生きていけない野生鳥獣を保護して育てる必要がある場合、各自治体の担当部署に届け、許可が下りると、『飼育許可証』が発行され、保護飼育が可能になる。‥‥‥

 四半世紀以上前、2000年を前にしたイギリスで、イエスズメの姿が消えていることが問題になりました。その理由は、複合的なものとしか言えませんが、身近な自然の多様性が失われていることは日本でも同じで、留意すべき問題です。」

      (「にっぽんスズメ歳時記」

       KKカンゼンの出版 発行人・坪井義哉 写真 中野さとる

 

 この写真集の記事を読んで、それじゃあ、あの無双網で、たくさんのスズメを捕獲し、焼き鳥屋に売っている人がいるということは、どういうことなのだ。スズメ獲りの男は、県の捕獲許可証を持っているからいいのだと、毎年我が家の近くのススキの群落に集まるスズメを一網打尽にして獲っていく。このことを役所に訴えても、日本野鳥の会に相談しても、いっこうに問題にならず、「しかたがない」で終わってしまう。先だっては、私がブログに書いたスズメの狩猟をやめてほしいと訴えた記事に対して、「野鳥の会」メンバーから返事があり、それをブログに書くと、その記事を書いたという人から私の記事の削除を求めるクレームまで来た。これに対して私は反論し、一旦削除した記事を復活させた。いったいどうなっているのだろう。

 すでにスズメは激減している。