2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

 ③ 都市の中の自然公園「カサ・デ・カンポ」

マドリード市内に、カサ・デ・カンポというスペイン最大の都市の自然公園があることを知って、これは絶対この眼で見なければならないと、一日かけて行くことにした。面積は1750ヘクタールあるらしい。1750ヘクタールというと、どれぐらいの広さなのか、平方…

  ②『ゲルニカ』の物語

1939年5月、作品『ゲルニカ』はアメリカ合衆国に送られ、その年に第二次世界大戦が勃発する。『ゲルニカ』はニューヨーク近代美術館に保管され、ピカソ展はアメリカ合衆国内で開催された。第二次大戦が終わると、1953年、『ゲルニカ』はヨーロッパに戻され、…

①ストックを突きながら

「ゲルニカへのピカソの道」特別展を観たい。両手ストックを突いて、よく磨かれた石段を上っていった。ストックを突くと、痛む膝がいくらかカバーされて痛みが和らぎ、足どりも確かになる。 ソフィア王妃芸術センターの入口から階段下まで入館者の長い列がで…

 社会を動かす感情

「思想はやがて社会の動向を左右する力を失うのではないか、とぼくは悲観的なことを考えている。」 と池澤夏樹が言っている。無力を導くのは情報革命。 「これまでは交友、言語、制度、思想などが人間と人間とをつないできた。資本主義になってから金銭の媒…

オステオパシー

ほぼ毎日、朝の一時間ほど整骨院へ行く。 院内に本棚があり、そこに「いのちの輝き フルフォード博士が語る自然治癒力」(翔泳社)という本が三冊並んでいる。「貸出します」ということなので、借りて帰って読んでいる。「オステオパシー」という考え方が書…

 「忖度」というもの

「忖度」という言葉がこのごろよく使われ、日本社会の傾向として意見が交わされている。 「人生にとって組織とはなにか」(加藤秀俊著 中公新書 1990年)という本に、「忖度の論理」という章があり、加藤は要旨こんなことを書いている。 「忖度は、他人の気…

 ウグイスとアゲハ蝶

我が家でウグイスの初音を聴くのは初めてだった。日曜日、朝食の時に、それらしき声が聞えた。まさかここでウグイスが鳴くはずがない。ここにきて12年が経つが、家でウグイスを聴くなんて一度もなかった。散歩して山手の方へ歩いた時には、数回聴いたこと…