2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ローマ教皇の祈り

レヴィナスの「困難な自由」という書がある。この本を内田樹が必読書として推薦している。こんな一節がある。 「あなた方がもし善行を施せば、ほうびを与え、悪事を働けば罰を与える、そのような勧善懲悪のロジックで動くシンプルな神をこれまで拝んでいたの…

山の光

午前5時過ぎからランと散歩に出た。まだ暗いが、うっすら明るくなってきている。 山の方へ歩いた。常念山脈が西の空に黒く横たわっている。別荘だろうか住宅だろうか、前衛峰のかなり上の方に街灯の明かりらしき光が見える。 カラスがねぐらから出てきて、二…

あの少年

ローマ教皇が今日来日、広島、長崎を訪問され、原爆被災地で祈りを捧げられるという。長崎で撮影された、アメリカ軍のカメラマンのとらえたこの一枚を見て、ローマ教皇は戦争の本質をとらえられた。 遺体焼き場の前に立ち、死んだ弟をおんぶしている少年の眼…

ベルリンのもったいない精神

小川糸が「針と糸」というエッセイ集を出している。そのなかに、「ベルリンのもったいない精神」という短編がある。 「ベルリンでは、まだ使えるものをゴミとして処分することはありえない。自分にとっては不要になったものでも、誰か他の人にとっては使える…

子どもの危機

昨年の文科省調査では、中学生の50%が視力1.0以下。 今年の文科省調査では、公立小中学校の通常学級に、支援の必要な子が6.5%いるという。読み書き障害の多くは、聴覚に問題を持っているという。 人間が本来持っている能力が、引き出されず、鍛えられず…

野性を消滅した子どもの暮らし

今朝の新聞の声欄に、次のような投稿があった。要旨を書く。 「最近の子どもの8割が近視で、10センチ離れたものを見るのも苦労する子どもがいるという。専門家は『国家的危機』と述べている。原因は、外遊びの減少だ。子どもから外遊びの機会を奪っているの…

冬来る

今日も深い霧だ。霜も降りている。気温一度。ここ数日、朝霧がたちこめ、午前中続く。 昨日、一日かかって、剪定ばさみで黒豆の根本を切り、全株を収穫してきた。すべて手作業で一切機械を使わないから、時間もかかるし、腰も痛い。 天気のいい日に、広げて…

「〜かな」言葉が気になる

この頃、よく耳につき、気になる言葉がある。 それを僕は、「かな言葉」と言っている。 今朝もテレビで、医師が言っていた。成人して教職についたが、ひとつのことを集中して続けることができないで、行き詰まっている人がいた。それは一種の発達障害である…