2014-07-01から1ヶ月間の記事一覧

農の暮らし

午前5時10分、朝のウォーキング出発。今日の目標は、烏川渓谷まで上って、右岸から橋を渡り、まだ歩いたことのない左岸の道を下ってくるというコースだ。野道を上っていくと、カカシのおっちゃんが何かを植えていた。 「おはようございます。何植えてるんで…

 一冊の本「黄泉の犬」<2>

赤穂浪士の討ち入りのように、敵討(かたきう)ちという復讐があった。江戸時代には100件ほどあったというが、隠れた個人的な復讐はそんな数ではなかったと思う。明治時代になって1870年に復讐禁止令が出されたが、怨念を晴らしたいという私情が行為に現され…

 「仲良くしようぜパレード2014」

侵略された、奪われたというような対立の原因があって対立の関係が始まる。そこから、 批判―→反感―→怒り―→憎しみ―→うらみ―→排撃意識 となって、戦争が始まると、止まらなくなる。相手を滅ぼすかこちらが滅びるか、行くところまで行く。 パレスチナのガザの死…

 殺人を引き寄せるヘイトスピーチ

土曜日の夜に、地元地区の人権学習会があり、参加した。講師は市の中央図書館長だった。 「子どもたちのケイタイなどの電子通信や電子ゲームには『死ね』という言葉や殺人の場面がいっぱいです。そういう世界になってきています」と危惧が語られたが、その講…

生活樹林を市民の生活の場に

今日も早朝、烏川渓谷までランと歩いた。高校生だろうか、少年が一人、釣りの準備をしていた。 「何を釣るんだい」 「岩魚です」 「毛ばりで釣るの?」 「いいえ、川でカワムシをとって、それで釣ります」 「うまく釣れるといいね」 「ありがとうございます…

 日本の闇をあばく一冊の本「黄泉の犬」

昨日の夕方、近くの農業用水路からタンク二つに水を汲み、一輪車に載せて帰ってきたら、ご近所のOさんが裏口に立っておられる。 「この本です」 Oさんの手に一冊の本があった。その本は、「黄泉(よみ)の犬」というタイトルで、かなり分厚いものだった。 …

 今年はどの山へ登ろうか

大阪の学校の夏休みは7月21日からだった。 夏休みに入ると、学校から生徒たちの声が消えた。がらんと静まるグランドや教室に、一部の部活の子どもたちの声だけが聞こえる。乾いた運動場に夏の日が照り返す。広がる解放感と自由はたまらない魅力だった。もう…

 丸山真男の信濃教育会での講演

明治19年にできた信濃教育会が、雑誌「信濃教育」を出し続けている。驚異的なことである。会は今、公益社団法人になっている。 一地方の教育団体が、渾沌たる戦後の社会状況の中、新しい教育を模索し、民主主義を学ぶために、政治学者、丸山眞男を招いて講演…

 丸山真男の思想

昨日、ひとつの録画を見た。それはNHKテレビのドキュメンタリー、「戦後史証言プロジェクト」で、何人かの証言によって構成されている。その回の証言者は政治学者、丸山真男だった。 1945年の敗戦後、日本は民主主義国として国づくりをはじめる。いったい…

 旅の間、ランは

旅の間、ランはご近所の宮田さんがお世話してくださった。昼間は我が家の工房の軒下で過ごし、午後6時ごろに宮田さんと散歩して、宮田さんの家で過ごした。とうちゃん、かあちゃんのいない一日目の夜は、ランはなかなか眠らなかったという。宮田さんもなかな…

 あれこれ、あちこち

列車の車両の一部に、座席も何もない、がらんとした空間がある。自転車を持ち込むところだ。 全国どこでも、サイクリングしたいところがあり、サイクリングできる条件が整えられている。 列車で自転車を運び、走りたいところで降りて、チロルの野を、すいす…

 ムラ社会 <1>

十数年前、奈良の金剛山麓に移り住んだときのこと、そこは歴史をたどれば飛鳥の時代までさかのぼるような古い村だった。 移り住んですぐに市議会議員選挙があった。地区から一人立候補者が出た。ぼくにはどんな人なのかさっぱり分からなかった。地区から代表…

[チロルの旅] ザルツブルグの朝市

教会の建物の周りに、朝市が立つと聞いて行ってみた。ザルツブルグの街の中央辺りにサンクト・アンドレー教会がある。その前がミラベル広場、そこに周辺の農家の人たちが集まってきて、青空市場がたくさんの出店によってにぎわう。毎週木曜日。 宿から歩いて…

 オーストリアの原発 その教訓

もしオーストリアに原発が出来て、事故を起こしたらどういうことになるだろうか。イン川のほとりで、山々や街を眺めながら想像した。雪をいただく美しい山も、おいしい湧き水を街に提供してくれる谷も、人が絶えてしまう。花を飾る谷間の村も消えてしまう。…

オーストリアの原発

九州電力の川内(せんだい)原発が再び動き出すというニュースが今朝の新聞のトップニュースに出ていた。原子力規制委員会が、規制基準を満たしていると、稼動を認める審査結果を出したからだ。安倍政権は「お墨付き」を得たとして他の原発も再稼動させるつ…

 伝統と風土

午後1時何分かのバスに乗る予定で、パン屋の前で待っていた。ところが予定時刻を過ぎてもバスが来ない。もう一組の夫婦連れも待っているがやってこない。どうしたんでしょうねと顔を見合わせる。 そのうち坂道を行き交う村の人たちの動きや、フェスティバル…

 物乞いする人

オーストリアの街を歩いても、田舎の村を散策しても、この国は豊かな国だなと思う。観光立国で豊かになってきたのだ。 ところが、街の通りでしばしば物乞いをする人を見かける。昔は「乞食」という言葉を使っていたが、今はこの言葉を使うと抵抗感があるから…

 景観、環境の美

チロルは美しい。この美しさはどうして生まれたのか。山や氷河、森、川、咲き乱れる草花など、自然そのものの美は、太古から変らずある。それに加えて存在する美がある。人間が営々とつくりあげてきた美である。 村全体の家々が創出する調和の美がある。一軒…

 お年寄りのトレッキング、おしゃべり、ビール

高齢者が山をグループで歩いている。この国も高齢者が元気だ。トレッキングコースを5、6人で、あるいは7、8人で仲良く歩いている。背中にザックを背負い、両手にストックをついている人もいる。途中で休憩して岩の上に腰を降ろしている一組の横を通り過ぎ…

 「リンゴキャンドルをつくる ワークショップ」

「リンゴキャンドルをつくる ワークショップ」、今日は我が家の工房が会場だった。集まってくれました、集まってくれました。 このワークショップは、安曇野と松本の7箇所で行ない、我が家の工房がその最後だった。参加費一人に1000円をいただき、リンゴキ…

 子どもたちの野外活動

バスの中に10名ほど、中学生らしいグループが乗ってきた。幼さが感じられるから一年生ぐらいだ。市内バスだが、鉄道列車のように真ん中の通路を挟んで、向かい合う2座席が両側にある。その8席の6つがヤンチャそうな男の子たちだ。ぼくの向かいに座った生…

 なぞの鳥は?

二日間雨模様だった。三日目、快晴がやってきた。外に出ると、輝き渡る空から光が満ちあふれ、街も山も一変した。イン川はアルプスの水を集めて、白く波打って流れていく。こんなにも世界が変わるものか。街の北、碧空高くそそりたつ岩峰、南の谷深くそびえ…

 旅の中でチェルノブイリに行く人に出会った

空港の本屋で買った「列島の歴史を語る」という網野善彦さんの本を読んでいた。離陸してから1時間ほど経っている。右の席に若者が座っていた。エコノミー席は隣の人と腕が接するほどくっついている。ひじかけの上で彼の服がぼくの腕に接触する。だが、彼は…