2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

この国の虚言

政治家がウソをつく。官僚がそのウソを補完する。文書もこっそり改ざんする。 ウソに鈍感、ウソが当たり前。ウソ免疫をもつ。 権力のトップや、権力機構に生きるものは、「自分は間違っているのではないか」と自己を問い直す思考から遠ざかる。「私の言って…

力なき者たちの力

政治家は大衆に向かって平然とウソをつく。ウソはウソでなく、方便だと思っている。 世界の強国、大国のつくウソは、自国を統治するとともに、他国を味方につけ他国に影響を与え、他国を支配下に置くためのウソ。 強国に武力で抑圧されてきたチェコのハヴェ…

日本沈没 4

「日本を救え!」の叫びは世界を駆け巡り、街頭で募金や集会が行われた。しかし自分たちの国に、大量に受け入れねばならない難民への不安や疑問が、各国の国民の中にあった。小説は、その葛藤する心理も描く。また放射能の不安についても触れていた。 「原子…

日本沈没 3

小説は叙述する。 「日本消滅の日せまる、という衝撃的なニュースが世界に流れた。 日本列島の主なる四つの島が、マントル変動によって、急速に沈み、地上の火山噴火と大地震によって壊滅的な破壊を被るだろう。‥‥国連はこの問題について緊急の安保理事会が…

日本沈没 2

田所博士が低い声で言う、 「大陸移動が始まって二億年、アルプス造山運動という地殻変動の最盛期が終わってから六千万年、地球史上、未曽有の火山活動をともなったグリーンタフ造山運動が安定を見てから二千五百万年‥‥。 われわれはふたたび新たな大地殻変…

日本沈没 1

小松左京のSF小説「日本沈没」のなかに、こんな文章がある。 地球物理学者、田所博士の弁。 「日本など、こんな国なんか、わしはどうでもいいんだ。 わしには地球がある。大洋と大気のなかから、もろもろの生物を何十億年にわたって産みだし、ついには人類…

花、満開

工房の屋根より高く育ったヒメコブシに、ピンクの花が咲き、 それを待っていたヒヨドリがやってきて、花の蜜を吸う。 昨年は、ヒヨのために、花がさっぱりこんと、貧素になったから、 今年は、満開のときを守るために、ヒヨ追いの「鷹の模型」をつくって、ヒ…