工房を建てる

 灯りが点った

工房建設の最後の難関は、水道工事と電気工事、 両方とも自分には資格も専門技術もない。 築80年の金剛山麓の古家に住んでいた5年前、居間も寝室も一日中、陽が射さず、雨や曇りの日は電灯をつけなければならないほど暗かった。 照明を増やして、部屋をも…

 古タタミを再利用

<藁(わら)はスゴイ> 工房の一角に古畳を敷く段階になって、 寸法が合わないので、一部を切り取って縁を縫い合わせることした。 畳はSさんの家でいらなくなったのがあり、 「どうかね、工房で使わないかね」 と声をかけてもらって、Sさんが軽トラックで…

 床工事の最中

工房兼学習室の外側が完了し、今床を作っている。 横殴りの雨風を完全に防ぐために、横はりした24センチ幅の杉の野地板に塗料を塗り、 窓のアルミサッシを全部入れ、板と板のすき間や、サッシと板との間をコーキングし、 雨どいを付け、 かくて屋根と外壁…

 外壁の板をはる

右面は下見ばり完了。 左の上はコンパネが露出したまま、 その下は透湿防水シートをはったところ。 今、外壁づくりをやっている。 これがなかなか時間のかかる作業だ。 窓や入り口の位置以外はすべて杉板、それもホームセンターではいちばん値段が安い杉の野…

 屋根張り、無事完了

棟上げがすんでから、また一人で工事をすすめている。 今日、難関の屋根張りを、なんとかやり終えることができた。 屋根材のガルバリウム鋼板の波板は、通販でとりよせたのだが、かなり格安だった。 カラートタンは、それより少し安いけれど、さびたりして長…

  風

建築中の建物の、棟を越して大きなものがひるがえっている。 あれ? ルーフィングじゃないの? やられたー、風が出てきたな。 急に風が出てきた。 突風は前日に張ったばかりのルーフィングをはがして、屋根の上でひるがえらせているのだった。 ルーフィング…

 無事、棟上げ

16日朝7時半、タカオ君が数台の脚立を軽トラックに載せて、やってきてくれた。 「赤飯つくってきました、どうぞ。」 タカオ君の作った最高のもち米と小豆で、奥さんのヒサミさんが朝から炊いてくれたのか。 エゴマ塩をつけた赤飯の重箱二つと、さらにもう…

 棟上げ近づく

もうすぐ棟上げ。 予定日は来週。 大工の大ちゃんが、友人から足場を借りてきて基礎の周りに設置してくれた。 今日は朝から晩まで、梁、棟木、母屋、桁などに炭塗りをした。 古家を解体していた近所からもらってきてあった古材の梁を、 大ちゃんが工房の梁に…

 今朝は雪

朝、目覚めれば、一面の雪。 昨夕5時ごろ、白い煙のような雪降りの塊が、山の麓を移動して広がっていた。 雨の場合、遠目にも雨が降っているのが見える「雨脚」という言葉があるが、雪の場合にそれにあたる言葉がない。 「雨脚」になぞらえて言うなら、「雪…

 難問を考え続ける

いま、柱の刻みに入っている。 最も難しいのが梁の取り付け。 解体した家からもらってきた古材の梁(はり)は2間の長さで、太鼓橋のように弓なりになっている。 それを柱の上にどのように取り付けるか。 古材の端を見ると、わけの分からない刻みになってい…

 木曽の材木商

地元の家屋解体業者から柱の廃材は手に入らなかった。 ちょうど解体する家があり、柱をはずすことができるか、やってみましょうと、 業者の奥さんから返事をもらっていたが、 重機で壊す工事ゆえに、柱を分離して取り除くにはやはり手間が掛かり、 やれなか…

 基礎を造る

3間×5間の広さの工房兼学習室を、一切業者に頼まず、すべて自力で建てようと考えたのは、なんとか費用をかけたくないという切実な現実からで。 プロの大工でもない、体力も低下している自分が、納屋やガレージを建てたこれまでの少ない経験だけでチャレン…