2011-12-01から1ヶ月間の記事一覧

 「ふるさと」と「桜」

今年も終わる。 今年、あの大震災に見舞われてから、「生きることと死ぬこと」、自分にとっての「心のふるさと」を考えることが多かった。 歌「ふるさと」は、震災復興コンサートや、集会で歌われ、ぼくにとっても心にしみて、涙する歌だった。 この十年間で…

 フクロウ

金剛山の麓、奈良の御所市名柄に住んでいたとき、集落の夕暮れに、フクロウの声がよく聞えてきた。 寺社の森や屋敷の森に巣をつくっているフクロウらしく、暗くなってくると、ゴロスケホッホーと鳴く声を聞く。 大和の国を防波堤のように守る南紀の山々は植…

 ストレス、疲労が引き起こす症状

左わき腹に赤い発疹が現れ、広がってきた。 これはてっきり先日、ホルター心電図の機器を貼り付けたばんそうこうが原因だと思った。 不整脈を調べるために24時間胸につけて、病院で看護師さんにはずしてもらったとき、肌から引き剥がす粘着テープが痛かった…

 臼井吉見『安曇野』に見る、明治時代の安曇野

臼井吉見の大河小説『安曇野』には、明治時代の安曇野の風物、風景、人間模様が詳細に描かれている。 冬の安曇野、犀川と万水川(よろずいがわ)の近くにあった相馬家の相馬愛蔵のもとに、良(後の黒光)が嫁いできたころのことだ。 「水車小屋のわきのハン…

 住民投票条例制定を求める市民の議案は否決

議場は、ぽかぽかと暖かく、上着を脱いでも、汗ばむほどだった。 賛成は7人、反対は18人、安曇野市議会は住民投票条例案を否決した。 住民投票条例制定を求める市民の会の考えは、議員たち多数の耳に届かなかった。はなから聞く耳を持たない人たちには無…

 市議会は住民投票条例制定を求める市民からの要望を否決するか

先日の本会議で市長は、 住民投票条例制定を求める市民からの意見書は有権者の50分の1を超えているから、議会での審議に付すことにするが、これまで民主的な手続きは経てきたから、市長としては条例の制定は必要ないと考える、と断言した。 ぼくはその前…

 居住区で創る社会

このところ、市の行政のあり方を見てきて、愕然とするところ多い。新市庁舎の建設問題も、市長と議会は住民投票を求める市民の動きを押しつぶすつもりのようだ。これは結局市民の意識と行動力の弱さでもある。 そのことを考えているうちに、居住区の住民自治…

 埋められる警告

11日に放送されたNHKのETV特集「シリーズ大震災発掘 第一回 “埋もれた警告”」を録画で観た。 長く重いドキュメンタリー番組だった。 だが、隠れていた事実が明らかになっていく迫力に引き込まれ、目を離せなかった。 大地震や巨大津波が起きる可能性…

 中沢義直さんと会ってきた

中沢さんと会ってきた。 写真家の中沢さんのことを知り、著書「安曇野雑記」を読んでから、一度会いたいと思いつづけ、朝電話を入れた。 「夕方がいいですね。5時ごろがいいです。」 元気な声だった。 仕事が終わってからのひととき、もう暗くなっているこ…

 あいさつは「温かい紅茶の一杯」

ぼくの車の前のトラックが止まった。 トラックの前に横断歩道があり、小学生の女の子が二人、急ぎ足でわたっている。 渡り終えると、二人はトラックの運転台に向かって、ぺこりとおじぎした。 かわいいおじぎだった。 信号機のない田舎の横断歩道、 子どもを…

 中国人実習生の若者たちが遊びにきた

日曜日、中国人実習生の若者たちが遊びにきた。 近所の企業で、実習生として働いている彼らは、日曜夜の、公民館での日本語教室に来ている人たちである。 午後二時が約束時間で、前の週に、我が家まで来る道順を地図を書いて説明した。 「ここにスーパーがあ…

 「どのような教育が『よい』教育か」

今年八月に出版された「どのような教育が『よい』教育か」(苫野一徳 講談社選書メチヘ)は、実に明晰な論理を展開して、よりよい教育を導きだす教育哲学の力作である。一度読んだだけでは、充分咀嚼できないところがあるが、これまで教育の現場におりながら…

 住民自治の姿

昨日は、居住区の自治会費を納める日であった。公民館へ行って、事務机に座って徴収している区長のOさんに後期区費を支払った。 金を受け取った区長は、「はい、投票用紙」と言って、一枚の紙切れをぼくに手渡し、区長の正面の壁を指差した。ひょっと部屋の…

 八木重吉、「かなしみ」の詩

碌山美術館で 八木重吉は詩集「秋の瞳」の序に、こんな文を置いている。 「私は、友が無くては、耐えられぬのです。 しかし、私にはありません。 この貧しい詩を、これを読んでくださる方の胸へ捧げます。 そして、私を、あなたの友にしてください。」 重吉…