2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧

隣人とともに平和を構築していく

ナチス・ドイツによる「ユダヤ人せん滅」は、ドイツ敗戦後のユダヤ人の生き方に大きく影響し、それがイスラエル建国となった。しかしそこから方向を間違ってしまった。 宮田光雄は、次のように説く。 「ヒトラーとアウシュビッツなしには、ユダヤ人の国家は…

ナチスと闘ったノルウェー教員組合の教師たち

「ナチスと闘った教師たち ノルウェーへの旅」という、研究探訪記がある。私の全く知らなかった、驚くべきノルウェー史だった。ノルウェー教員組合の教師たちは、仮借ない弾圧に抗して、反ナチズムの闘いを行ったのだ。 ドイツ政治思想史の研究家であった宮…

手塚治虫「アドルフに告ぐ」

手塚治虫に、「アドルフに告ぐ」という、四巻に及ぶ大作がある。漫画による小説である。戦後40年の、1985年の出版だった。「アドルフ」と聞けばアドルフ・ヒトラーを思うが、この作品では、ヒトラーを含め3人のアドルフが登場する。 作品の第四巻、ナチス・…

続「それでもパレスチナに木を植える」

16年前から、高橋美香さんは現地の人々と暮らしながら、パレスチナの現実、人々の怒り、悲しみ、絶望を目の当たりにし、必死に生きる彼らの様子を詳しくつづって日本に伝えてきた。 今のイスラエルによるガザ攻撃、高橋さんは今どんな思いで、どこで何をして…

それでもパレスチナに木を植える

「それでもパレスチナに木を植える」というタイトルの本を読んだ。筆者、高橋美香さんは写真家。 彼女は2009年からたびたび単身、パレスチナを訪れ、住民とともに暮らした。彼女は、イスラエル侵攻によるパレスチナ市民の苦難を日々目撃した。エルサレムも、…

イスラエルという国と軍隊

今朝の朝日新聞に、次のような記事が出ていた。記事には、「イスラエル軍とは」のタイトルがついていた。 今、ガザでの死者が、三万三千人以上に上るなか、攻撃を続けるイスラエル軍は、自らを「倫理的」だと強調している。この論理がイスラエル社会で受け入…

戦争を終わらせる人

今朝の朝日新聞に、「イスラエル・パレスチナ 市民の声 ガザ戦闘半年」という記事が載っていた。その記事は、パレスチナとイスラエルの二人の女性の声だった。 記事を要約する。 ◆スヘイル・フレイテフさん、47歳。パレスチナ自治区ヨルダン川西岸に住む女性…

春よ、春

「庭で、聴きなれない鳥の声がする」と洋子 が言う。ガラス戸を開けて出て見ると、もう聞こえなかった。耳を澄ますとOさんの庭で、それらしい鳴き声が小さく聴こえた。 「クロウタドリや」 半分冗談でそう言ったが、ひょっとしたらそうかも、と思いながら、…