2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧

 整骨院へ行った

一昨年、左ひざの軟骨を傷めた。腫れや痛みが出て、歩行に支障が出るようになり、二、三カ月は整形科の医師の治療を受けたが、軟骨の擦り減ったのはどうしようもなく、あとは自分で筋肉を鍛えて関節を保護するしかないということで、筋肉を鍛える運動を適度…

 下野している政治家に言いたい

ずーっと、思い続けていることがある。 地元選挙区から出馬して、衆議院議員になり、次の選挙で下野したS氏のその後のすべてが、さっぱり分からない。さっぱり分からないけれど、道路際のあちこちにポスターが立てられている。ということは、次の選挙で出馬…

 短い春です

カラスが 巣をつくっています。 あんなに木のてっぺんに、 コウノトリみたいだ。 卵を温めているのか、 ヒナがいるのか、 ときどき親鳥が帰ってくる。 まだ芽吹かない木、 巣が丸見えだ。 木に近づくと、 親ガラスがけたたましく 警戒の声をあげた。 ボケの…

 教育の目的

書物や新聞を読んでいて、ぽっとそこの文章が目にとまり、その一点に入りこむときがある。こちらの思考や感性に働きかけるものがその文章にあり、同時にこちらにもそれに呼応する受け皿があるからだ。 ある時、「そのとおりだ」と思ったのだろう。その文章を…

 「狂気の歴史」・「監獄の誕生」

「ミシェル・フーコー/情熱と受苦」(ジェイムズ・ミラー)のなかに、こんな一節がある。 「『狂気の歴史』で、フーコーは、狂気というものについての認知が劇的な変化を遂げた、と説いた。狂人たちは、中世においては自由に歩き回り、敬意をもって見られて…

 パノプティコンの住人

ヒトラーはドイツ敗戦間近のベルリン陥落直前に自殺を図る。そのとき、「(ナチズムは私とともに消滅するが)百年後に新たな思想が生まれるだろう。宗教のように新しいナチズムが誕生するだろう。」という予言を残したという。 ヒトラーはどのように考えてそ…

 イーさん <3>

イーさんの「全句集」を読んでいて、青春時代の俳句と晩年近くの俳句と、変化しているのを感じるけれども、イーさんの俳句の芯は変わらず、感性変わらず。 おれも揚羽(あげは)この世へちょっと止まりに来て 灯蛾(ひが)よ俺死ぬときたぶん左向き 陽の風に…

 イーさん <2>

1970年35歳のとき、イーさんに長男が生まれ、6カ月後、イーさんの息子は天に昇っていった。別の世界にいたぼくは、そのことも全く知らなかった。 イーさんは1963年に結婚し、1966年に長女、1973年に次女を授かっていることも、今になって知った。「わが友」…

 イーさん

イーさんの最期を教えてほしい、彼は何に苦しみ、どんな心境で逝ったのか、大学を卒業してから一度も会うことがなかった彼のことを知りたい‥‥、 ぼくの送った手紙に、小松さんは丁重な返事をくださった。それも「井筒安男句集」、「水焔句集 井筒安男追悼号…

 会話

「この前、どっかへ出かけておられました?」 「いつ?」 「日曜日は日本語教室からの帰り、月曜日はコーラスからの帰り、夜の九時ごろ。」 「どこかへ行ってたかねえ。どこだろ。」 「わたしが帰ってきたら、電気が消えて、真っ暗だった。」 「ああそうそう…

 わけのわからない歌

万葉集に、「わけのわからない歌二首」と題して、こんな歌が載っている。 我妹子(わぎもこ)が額に生ひける双六のことひの牛の鞍の上の瘡(かさ) 「我妹子」というのは男性が女性を親しんで言う言葉で、「子」はまあ言うなら「ちゃん」みたいなものかな。「こ…

 帽子

どこへいったんだろう。 ニットの帽子がない。 耳も凍えるほど寒く、 特に吹雪の日には、 耳もおおえる、柔らかくて暖かいその帽子が役にたった。 どこへいったんだろう。 遠くまで朝の散歩の足を延ばし、 帰り道は頭に汗がにじみでた。 あのとき、帽子を脱…

 春

四月に入った枯れ色の庭に、 スイセンがにょきにょき葉を伸ばし、つぼみを出し、 黄色い花がいくつか咲き始め、 毎年、ほんまにこの数十本のスイセンの、 しゃきっとした、みなぎる謹厳なやさしさに、 ほれぼれ、ほれぼれして、 敬愛の念をおぼえて、敬意を…