在日コリアの友人たち

高賛侑君、「むのたけじ賞」受賞

高君が、受賞した。 高君の人生は、「人間とは」をひたすら追究する道だった。「民族とは」「人権とは」「生きるとは」、ゆるぎない歩みだった。 高君の淀川中学時代、ぼくは担任教員、彼は生徒、それから60余年が過ぎた。 彼は今75歳、彼の歩みは止まらな…

  ソビエトに強制移住させられたコリアン

在日コリアンの高君からメールが来た。 そこに添付された動画の映像は、高君が今回取材してきたロシアのコリアンの強制移住の歴史だった。高君はこれまで、フリーのルポライターとして、在日のコリアンやアメリカのコリアンなど、虐げられてきた人びとの歴史…

 われらはみんな渡来人

大阪市の中学校の教員をしていたとき、大阪に残っている地名と朝鮮からの渡来人について調べたことがあった。今も南百済小学校があり、百済川という川がある。川は別名平野川と言った。百済駅の名もJR関西線に存在する。加美には鞍作(くらつくり)という所…

 遠藤周作の小説『沈黙』

高君が我が家に遊びに来たことがあった。彼が社会人になり在日関係の職に就いた頃ではなかったかと思う。 彼は一人で信貴山中腹の我が家にやってきた。 何を話したかすっかり忘れたが、文学の話をした記憶だけがかすかに残っている。 彼が帰途に着くとき、ぼ…

  高賛侑君のひたむき人生

ぼくが教員になって3年目、ぼくのクラスの男子委員長は高君だった。 淀川中学校3年のそのクラスは、自主的な学級活動が実に活発だった。 6時間目の授業が終わるとショートホームルームの終わりの会になるが、担任の連絡以外はほとんど何もしないで下校す…

ぼくらのヒーロー徐くんが逝った

久しぶりに大阪の実家に帰ったとき、小中学校時代の同窓生、勝美君に会った。 小学校時代の腕白は、転入してきた僕にいじわるをしたり、我が家の隣の藪にカスミ網をしかけて、小鳥をとったり、 終日、寺の境内で悪童連中とビー玉などで遊びほうけたりしてい…