2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

お稲荷さん

毎朝の散歩の途中、小さな若宮稲荷に立ち寄る。 老犬ランは、とぼとぼ歩き、 ぼくはストックをつきつき、 舗装路から野道に入り、若宮稲荷へ、 野道を折れ曲がり、折れ曲がり。 ランは草の道に入ると、元気になる。 ランは、草と土が好き。 菜の花があると、…

「虚無」の文明

M・エンデの書いた「はてしない物語」。 架空の国ファンタージェン国の一部に、突然「虚無」が広がり始める。「幼なごころ姫」が重い病気にかかり、「虚無」はものすごい勢いで国を呑み込んでいく。ファンタージェン国は壊滅の危機に陥る。その物語を読んで…

C・W・ニコルさんが死去した

黒姫山に住んで森づくりをしていたC・W・ニコルさんが、死去した。残念。 ウェールズの出身。探検家でもあったし、小説を書いたり、自然保護運動をしたりしてきた、彼は『TREE』という本にこんなことを書いてる。 「私が生まれた家のすぐ近くに、川の流れる…

岩手の不屈の女性

伊藤まつをという女性の「石ころのはるかな道 みちのくに生きる」(講談社)という自伝がある。 彼女は、明治27年、岩手県南都田村で生まれ、岩手師範学校女子部で学び、卒業後小学校に赴任して教職に就いた。熱烈な恋愛をし周囲の猛烈な反対を押し切って結…

賢治と心土

屋久島に住み、心にしみるエッセイを書いた山尾三省さんは、1988年、「自己への旅」というエッセイ集を著した。三省さんはインドを遍歴して、屋久島に帰り、コミューン「部族」に参加していた。 今は亡き三省さん、彼は「自己への旅」のなかに、仙台で出…

岩手の歴史

十五年戦争に、もっとも多くの、屈強な兵士を送り出した岩手県。 貧しい山村では乳児死亡率が高かった。その中を生き抜いた子どもはそれだけ頑健だったから、強靭で忠勇な農民兵士となった。激戦地に送られた彼らはほとんど戦死した。 国家主義思想が学校に…

岩手県、賢治の故郷、感染ゼロ

報道のうえでは、コロナウイルスの感染がゼロの県は岩手県である。 宮沢賢治のふるさと、賢治が「イーハトーブ」と呼んだ、心象世界の理想郷、岩手。 新聞の感染の記録を毎日見る。おう、岩手、がんばってるぞ。 岩手は日本のチベットと、昔から言われてきた…

年に一回、今だけの喜び

道祖神桜まで歩けば、1000歩ぐらいかな。行ってみたら、やはり写真撮影に来ている人がいる。 あちこちで桜が満開、早咲きはもう峠を過ぎた。 花は年に一度咲くだけど、その「年に一回」を楽しみにしているものがたくさんいる。楽しみにしているのは、人間だ…

イタリア・ボローニャ、新たな認識

今朝の朝日新聞の「多事奏論」に、論説委員の郷富佐子さんがこんなことを書いていた。 「私はイタリア北部の村にある全寮制の高校を卒業した。200人足らずの小さな学校で、生徒も教師も家族のようだった。 イタリアでは、ハグ、キス(左ほお、右ほお)があい…

危機意識 もうひとつのメッセージ

畠野さんから、数日前、もう一つメッセージが届いていた。医師からの悲壮な訴えだ。日々状況が深刻になって、今はさらに危機的だ。いくつかの都市で緊急事態宣言も出される。 昨夕、区長の家に行って、このドクターの文章を渡し、当面の区の活動(集会、桜の…

メルケルさんの国民へのスピーチ <送られてきたメッセージ>

昔の同僚であり友人である兵庫の畠野さんからこんなメッセージが送られてきた。長い文章なので途中割愛した。ドイツ首相メルケルさんの3月下旬ごろのスピーチだ。心に感じるものがある。 ギュンター りつこ訳 親愛なる国民の皆さん。現在、コロナウィルスは…

駅ピアノ

「駅ピアノ」、「空港ピアノ」のドキュメンタリーが大好きだ。置かれたピアノを自由に弾く人たちの様子を、設置されたカメラがそのまま伝える。 今朝、家内が録画してあったイギリスの「駅ピアノ」を観た。 駅のコンコース、人々が歩いている。そこに置かれ…