2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧

 バラのアーチ

8年前の、田植え前のバラのアーチ 古代に、葛城の道が通っていた大和の村を去る時、ご近所の松田さんが餞別に白バラの苗木を下さった。背戸の畑の奥に住む植木屋さんは、モッコウバラの苗木を下さった。二本のバラを、引っ越してきた安曇野の中古の家の入口…

 「言葉が無い」ということ

「言葉が無い」、ということ について、ダウン症の我が子を観察した想いをK君が送ってきた。いや「観察した」という言い方をしたが、そうではないかもしれない。そのときは言葉のない息子と一体になっているから、それを表す別の言葉が見つからない。 この…

 「中学生が書いた 消えた村の記憶と記録」<2>

「子どもの村中学校アカデミー」の「プロジェクト」は、人間が生きる上でもっとも基本的な営みから題材をとり、少なくとも一年間、広く深く学ぶ体験学習で、毎週11時間がこれに当てられる。「アカデミー」というクラスには担任がいない。活動計画は自分たち…

 「中学生が書いた 消えた村の記憶と記録」

先日図書館で、「中学生が書いた 消えた村の記憶と記録 <日本の過疎と廃村の記録>」(黎明書房)というタイトルの本を見つけた。著者名を見て驚いた。「かつやま子どもの村中学校 子どもの村アカデミー著」とある。おお、なんと堀さんが監修している。 な…

  バベルの塔

12月9日の新聞に池澤夏樹がおもしろいことを書いていた。ヨーロッパ文芸フェスティバル・国際文芸フェスティバル」の閉会式がベルギー大使館で開かれ、そこに参加したときのことを書いて、こういう思いをつづっている。 「幼いころ、民族というのは天然自…

 安曇踊りの復活を

加藤博二の書いた「山の彼方の棲息者たち」という本がある。初版は昭和12年1月に「深山の棲息者たち」という題で出版された。昭和12年というと7月7日に、盧溝橋事件が起こり、日中の全面戦争になっていった年である。 そのなかにこんな文章がある。 「松本か…

 前川喜平が語る

「前川喜平が語る、考える」(本の泉社)のなかで、前川喜平が高賛侑と対談している。前川喜平は、元文部科学省の事務次官、加計学園の獣医学部新設をめぐる不正を告発して退官を余儀なくされた人。高賛侑は、私が中学校の教員になって送り出した最初の卒業…