2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

老犬

前回のクモの文章、どうしてなのか、大きな太字になってしまう。何度やり直しても太字になる。どうしてなのか、ほとほと疲れてしまう。下書きを別のwpsで書いて、それをコピーして貼り付けたからなのか、原因がわからない。今日はこの文章大丈夫なようだ…

一匹のクモ

浴室で越冬しているクモが一匹います。七ミリほどの小さなクモです。ハエトリグモという名は、人間が勝手に付けました。ぼくが子どもの頃は、アサグモと呼んでいました。なんでアサグモなのか、その名がどこから来たのかわかりません。辞書を引いたら、「朝…

賢治の祈り

宮沢賢治は、動植物をはじめ、無生物も含めたものたちからなるコミュニティ、社会を考えていた。『なめとこ山の熊』は、動物たちや、人間たちを、同列の参加者とした一種の民主主義、社会の在り方を考えている。辻信一はそう主張していた。 家にある賢治の本…

宮沢賢治の世界

辻「宮沢賢治は、動植物をはじめ、無生物も含めたものたちからなるコミュニティ、社会を考えていた。それって今から思えば、エコロジーの世界だ。インドの哲学者、ヴァンダナ・シヴァは、『アース・デモクラシー』と言っている。今では多くの科学者が、すべ…

雑が生きる地方にこそ

「雑の思想」のなかで、文化人類学者の辻信一の語った次のこと、ぼくはウーンとうなった。過疎化が叫ばれ、地方の村落では消えかけているところが増えている。そこに地方消滅論が出てきた。 「地方消滅論の主張は、合理主義を徹底させて、中央の原理を地域ま…

雑の思想と民主主義

高橋源一郎と辻真一の対談「雑の思想 世界の複雑さを愛するために」(大月書店)のなかに、こんな意見が出ている。 高橋「いま、民主主義の問題がクローズアップされているけれど、民主主義とは、デモス(民衆)+クラシ―(統治)で、「民衆による統治」です…

理想を失わない

『ユートピアだより』は、ウィリアム・モリスが一八九〇年に発表したファンタジーで、ユートピアの実現は二百年後のロンドンだった。革命すでに成り、モリスが理想とする美しい野や川、安らぎの街や村、人々は嬉々として働き、芸術を楽しむ。人間疎外の文明…

はてなブログに切り替えました

一月末に突然「はてなダイアリー」がストップし、記事が書けなくなった。ヘルプで調べたら、二月末までに切り替えしなかったら、終わりになるという。さあて困った。ぼくはこういう技術に弱い。息子に相談すると、急いで「はてなブログ」に切り替えようとい…

デモクラシーの形骸化

小田は、阪神大震災の被災者として街の復興を考え、車がないと用がたせない都市は都市ではない、亡くなった人びとの記憶、そこに生きた人々の長い歴史を大切にしながら、麗しい街の復興をめざそうとした。神戸松南地区の住民は自分たちで「復興町づくり憲章…

小田実と玄順恵の対話 2

小田実と玄順恵は、阪神淡路大震災に会い被災した。その復興の過程で、小田は住民と共に泥まみれになって奮闘し、そこで体験し見えてきたのは日本の国の行政の姿だった。 こんなことを語っている。 小田は、地震から数年がたっても、倒壊した家屋の下敷きに…

小田実と玄順恵の対話

編集 小田実と玄順恵の対話 「トラブゾンの猫」の中で、夫婦の対話が出てくる。それはアテナイ人の民主主義の形についてであった。 王がいなかった古代ギリシアでは、選挙よりも公開の場で皆が自由対等にしゃべる言論の自由が何よりも優先・重視された。デモ…

「トラブゾンの猫 小田実との最後の旅」

「トラブゾンの猫 小田実との最後の旅」 「トラブゾンの猫 小田実との最後の旅」(玄順恵)というエッセイを読んだ。温かくさわやかな感銘深い文章だった。 トラブゾンというのはトルコの黒海に面した街である。ギリシアからトルコへの最後の旅を小田は妻と…