2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

日本の過去が教える

日本の中国侵略のときの歴史と、今のロシアのウクライナ侵略とを比べてみる。 日本は満州を攻略した。その満州事変の中心人物は、陸軍中将の石原莞爾。 国際連盟は、「日本の主張する満州事変は自衛の戦争ではなく、侵略戦争である」と批判した。しかし日本…

ロシア外交官との対話こそが必要だった

日本政府は、ロシアのウクライナ侵略に抗議して、在日ロシア大使ら外交官に退去命令を出した。それに対抗してロシアは在露日本大使館員らに退去命令を出した。 対立感情によって、両者をつなぐパイプが切れていく。こういう事態だからこそ、外交における対話…

チャイコフスキー国際コンクール

<国際音楽コンクール世界連盟(ジュネーブ)は19日、世界三大コンクールの一つ、チャイコフスキー国際コンクールの排除を決定したと発表した。ロシアのウクライナ侵攻が「残虐」だと非難。コンクールが「ロシアの政権が資金提供している宣伝ツール」であ…

「モスクワのこだま」

ロシアの独立系放送局「モスクワのこだま」で政治コメンテーターを務めてきたエカテリーナ・シュリマンの講演から。 彼女は活動停止に追い込まれた後も、苦難の中に生きる人々に発信を続けている。 (岩波書店「世界」臨時増刊号) 「いま私たちは、少なくと…

われわれ人類の祖先

ロシアのウクライナ侵攻を見ていて、ふと頭に浮かんだ。現代人はいつか地球を滅ぼす。 「いつか森の中で」(草薙渉著 読売新聞社 1995年)という小説がある。 この小説の初めに、次のような前文が書かれていた。 「1951~1960年に、米国コロンビア大学のソレ…

岩波書店の「世界」臨時増刊・ウクライナ特集

岩波書店の「世界」臨時増刊、ウクライナ特集号を地元の書店から買ってきた。 今、読んでいる。 ソ連時代からの複雑な事情、原因、そのなかでの国家指導者、権力者の思考、思想、行動に頭が混乱する。 こんな論があった。 「主権をめぐるロシアの世界観は、…

再び「昭和万葉集」から

★かの敗戦の日本、民はいかにして生きたか 糠(ぬか)八分 米二分の粉をまるめ 焼きし団子をうましと子等食ふ 洲合充 春の野に雪わけて摘み しタンポポの苦きもうれし 飯にそへつつ 久保田不二子 うづくまり死にゆく人を地下道に ただに眺めて通りけり我 関…

歴史に向き合う態度

かつてアメリカはベトナムと戦争をした。ベトナム戦争(1960年~1975年)はベトナムのたくさんの人の命を奪い、国土を破壊した。アメリカ兵も死んだ。 アメリカ国内に、日本に、世界に、ベトナム戦争に反対する大きな運動が湧きおこった。アメリカは、ベトナ…

詩「母よ」

母よ 誰があなたの頬(ほお)から美しい輝きを奪い あなたのしなやかな指を刷毛(はけ)のように荒らしてしまったのか 母よ 誰があなたの澄んだ湖水から静かさを奪ってしまったのか ‥‥‥ 戦争は父や息子や兄弟を 妻や母や妹の手からもぎとった 木の実のように…

反戦、非戦

反戦、非戦、いろいろな考えが出ているが、ロシアでそれを出せば弾圧を受けるだろう。ウクライナで出せば、「祖国を守らねばならない」という声が返ってくるだろう。 国土を破壊し、命を奪い、難民を出しても、国の統治者の意志が変わらぬ限り、戦闘はつづき…

反戦のうねりを起こせないか

この戦争は危険だ。核戦争にいたるかもしれない。 第三次世界大戦が起きるかもしれない。 ニュースで恐れが語られている。 黒々とした圧迫感が胸に来る。危機感が湧く。 オレたちは傍観していていいのか。何もしないでいいのか。 では、何をする? 何ができ…

神よ、ウクライナをお守りください

ポーランドワルシャワにおける 昨年のショパンピアノコンクールで入賞した反田恭平さんは 第三次予選に、 ショパンの葬送の曲に含まれる 「神よ、ポーランドをお守りください」を演奏した。 短い曲だが、反田さんは、 曲に思いをこめて、祈るがごとく演奏し…

日本反戦詩集から

日本反戦詩集(太平出版社 1972年)から 「カーキ色の人」の一部 桜川直子 来る日も 来る日も カーキ色の人は 来る日も 来る日も 来る日も カーキ色になりきって生きている そのことを強いているのは誰? 今日は明日におしながされ 今は昔にすりかえられ い…

短歌十二首

ウクライナの映像を観て、悲しみ強し。 かつての、日本の焼け跡を思い出す。 昭和万葉集(講談社)から短歌十二首。 大き骨は先生ならむ そのそばに小さきあたまの骨あつまれり 正田篠枝 焼け残る舗道の銀杏(いちょう) 夏されば緑むらがりて幹にふきいづ …

セミパラチンスク核実験場は伝える

高橋源一郎氏の、次の文章を読んだ。 「何度か行った場所があるし、初めて行く場所もある。わたしは、福島と深い関わりがあるわけではない。少額の寄付をして、ある小さなプロジェクトを継続している。それがすべてで、わたしなどよりずっと深く福島に関わっ…

プーチンの脳

以前、脳学者がこんなことを書いていたのを読んだ。 「人が変わる時、その人の脳がどう機能を変えていくのか、こういった分野の研究はまったく手がつけられていない。複雑すぎて研究の方法がないのである。その複雑な脳を使っているのは、私たち自身である。…

「解放」という大義名分

ウクライナ侵攻の目的を、ウクライナのロシア系を「解放する」ためだとか、支配されている国民を「解放する」ためだとか、大義名分を掲げている。ロシア国民への見せかけの大義名分なんだろう。 それにしても、「人民解放」という大義名分、歴史的に使われて…