2007-01-01から1年間の記事一覧

 「希望社会への提言 2」

「希望社会」を実現させる市民力は? 「希望社会への提言 2」が掲載された(朝日新聞 11/6)。 「地域連合国家・ニッポンへ」という見出しで、 「暮らしにかかわることはすべて地域政府が決め、 そこでできないことだけを中央政府に委ねる。 地方自治体を地…

「紅棗(なつめ)がみのる村から」

新しい歴史をつむぐ人 松本市中央公民館で開かれていた「紅棗(なつめ)がみのる村から」写真展を観てきた。 「紅棗(なつめ)がみのる村から」というブログをインターネットで見つけたのは、いつだったか。 ときどき開いては読んでいた。 何ともいえない素…

 「希望社会への提言 1」

今朝、羊雲が秋空をおおっていた。「秋は喨々と空に鳴り‥‥」 希望の国、希望の町10月29日の朝日新聞の朝刊は、1面全部を社説にとり、 「希望社会への提言1」を掲載していた。 これから週1回、シリーズでこのテーマの社説を掲載するそうだ。 「生き甲…

 『昭和万葉集 巻七 山河慟哭』

絶望と希望 《どん底からの出発》 戦争が終結した8月15日、ぼくは小学校2年生だった。 夏休みの昼下がり、井戸端からラジオのある家のほうを向いて立っているぼくの姿が目に浮かんでくるのだが、 その日の家族の記憶はぼんやりとかすんでしまっている。 …

 大カエデと二つの太陽

大峰高原の大カエデ安曇野、池田町の大峰高原に大カエデがある。 今紅葉真っ盛りというので行ってきた。 終戦直後にこの大峰高原に開拓者たちが入ったとき、 この大カエデが発見され、 幹1メートルを残してばっさり伐られたが、再び樹は枝を伸ばした。 標高…

 極限の中で

『夜と霧』(2)――希望 明日をも知れぬアウシュヴィッツの囚人のなかに、夕映えの山を見て美しいと感動する人がいた。 生きるか死ぬかという世界にあっても、ある人にはそのような感受性の働きがあったと、フランクルは書いた。 さらに注目すべきは、「希望…

 極限の中で

『夜と霧』(1)――人間とは何か 史上最大の地獄を体験した報告と言われる、 ドイツ強制収容所の体験記録『夜と霧』(V.E.フランクル)。 アウシュヴィッツに収容された心理学者であったフランクルは、 「この世の地獄」とか、「すさまじい悲惨」とかとい…

 上高地・涸沢・穂高 

穂高、夜明け 朝日に染まる奥穂高モルゲンロート 稜線の鞍部に奥穂高の山小屋がある 紺碧の空、奥穂高頂上 前穂高岳 北尾根 北穂沢から北穂高岳 北穂高と槍ヶ岳の間にある南岳 上高地から梓川と前穂高岳 ナナカマドの実

 涸沢・穂高 (2)

再会、雪の穂高 午前5時半起床、期待に胸をわくわくさせてテラスに出てみた。 快晴も快晴。どんがらどんがら、こりゃすごい天気だ。 まだ明けやらぬ空に、夜がなごりをとどめていたが、雪をいただく岩峰はすでに目覚めて、 やがてわが身を染める日の光を待…

 涸沢・穂高 (1)

新雪の涸沢に登る 20日の天気は雨という予報が、前日になって晴れという予報に変わり、 涸沢入りを決行することにした。 朝起きると、明けゆく西空にそびえる常念岳、蝶岳が雪をいただいて輝いている。 世界が変わった。これは最高の山行になりそうだ。 家…

 命がけの教え

映画監督、降旗康男の体験 このような教師がいたということ、このような兵士がいたということ、 今朝、信州・松本出身の映画監督、降旗康男さんの語りを新聞で読んで、 ひとりの教師の命がけの教えに心を打たれた。 所属する集団・組織が、正義の旗を掲げ、…

 米作り

新米とゴーヤの佃煮を食べながら 孝夫君が作った、「無農薬栽培・天日干し」の新米を少しいただいた。 いやあ、うまかったこと、うまかったこと。 ゴーヤの佃煮で食べたら、「他には何も要りません」。 安曇野の米は、普通栽培でも、山からの水がいいのでお…

  キンモクセイの花

キンモクセイと秋の野 キンモクセイの思い出 去年の秋、ぼくは日本語教師の仕事で信州にいなかったから、そのことに気づかなかった。 散歩していると、あのなつかしい香りが漂ってくるではないか。おお、おお、キンモクセイじゃないか。 安曇野にも、キンモ…

 秋の登山

涸沢に入ろうか この夏は穂高・涸沢カールに入って、長かった追慕の穂高山群と再会しようかと考え、 今年の年賀状の挨拶にも、「今年は久しぶりに涸沢に入って、ヤッホーでも叫びますかな」と書いたりしていた。 カールというのは、大昔の氷河の跡と言われる…

 栗とクルミとリンゴにミニトマト

ランと散歩する道の途中に、栗があちこち落ちている。 イガと共に落下して、実がはじけて飛び出したもの、 イガの裂け目から実をのぞかせたもの、 すでに栗虫が小穴を開けているものもある。 大きな実と、小さな実と、 お墓の横の栗の木は、民家の生垣から枝…

  新任教師の自殺

友をつくれ 昨年6月、新任2ヵ月で自殺した女性教師の記事が新聞に出ていた。(朝日 10・9) その後見つかった遺書に、 「無責任な私を お許しください。全て私の無能さが原因です。 家族のみんな ごめんなさい。」 と書かれていたという。 東京新宿区立…

 八ヶ岳クラフトフェア

店・2頭の羊・店・ななかまど オリジナリティ 実を付けたカリン並木と、オレンジ色の小さな実をたわわに付けたナナカマド並木に沿って、 「花梨(かりん)の小径」と名づけられた歩道は湖岸を船乗り場まで続いている。 連休の初日、諏訪湖畔の公園で、「八…

 アルミサッシの出入り口を造る

古サッシの長い旅路 アルミサッシの出入り口用の、ガラスの引き戸の取り付けを始めた。 孝夫君の住む倉庫の1階は、西側が全面開いていて、床から天井まで鉄のシャッターをじゃらーんと開ける仕組みになっている。 夜にシャッターを下ろすと、トイレに行くと…

 市役所の対応

本質を考えて欲しい 市役所の農政課から電話があったのは月曜日。 「地域課の職員から話を聞きました、よろしく。」 極端に要約すればそれで終わり、という感じだった。 もう一度話を聞きたい、でもなく、 どうしましょうか、と問いかけるのでもなく、 行政…

 農業に就く若者

行動に移す 文書を持って、市役所へ行った。 地域課とまず相談、 「要するに、若者の就農者が、住宅などで困難な状態にあることに対して、行政がどう支援していくか‥‥」、 文書を渡して説明する。 文書を読んだ二人の若い職員は、 「この方は、確か『若い農…

 安曇野の若き農民

倉庫の2階に住む この夏、孝夫君は倉庫の2階に引越しをした。 これまで家主の好意で借りて住んでいた住宅から、出てほしいと言われ、 次の住処を探したが、 これまでのような低家賃の借家は見つからない。 結局、倉庫の2階に作られた部屋を、 一人暮らし…

「日本社会」 テロ特措法

ペシャワール会とテロ特措法 昨日、ペシャワール会のことを書いたら、 コメントに、ミチさんが同会入会のことを書いてこられた。 ペシャワール会は、どう考えているのだろう。 今の日本政府の 「日本とアメリカとの強固な同盟関係を崩すことはできない。テロ…

 「こんにちは」

「アッサラーム アレイクム」 「アッサラーム アレイクム」 アフガニスタンの「こんにちは」 「あなたのうえに、平安を」 という意味だそうな。 手と手をとりあって、 「アッサラーム アレイクム」 肩と肩とを抱き合って、 「アッサラーム アレイクム」 右頬…

 山尾三省の死と小田実の死

一粒の麦 安曇野に移る前、ぼくは奈良の御所に住んでいた。 金剛山の麓にある古い村の、空き家になって25年になる築70余年の民家を借りて移り住んだのは2001年。 フリースクールをつくりたいが何もない、何かやれるところをと、とりあえず移住したの…

 「関口知宏の中国鉄道大紀行」

昼寝を中止して番組を見てしまった 17日、「敬老の日」の午後、NHKで「関口知宏の中国鉄道大紀行」をやっていた。 昼寝をするよりこれを見るほうがおもしろい、とその日は昼寝なし。 今年4月から約2ヵ月は、チベットのラサから西安まで、1万7千キロ…

  『地球宿』オープン

人がいて、人が集まる 9月15日、望三郎君夫妻が『地球宿』をオープンした。 場所は安曇野市三郷、山に近いところ。 出会いと体験の旅宿、 農業や田舎暮らしが体験できる、ホームステイスタイルの民宿。 訪れる人を仲間として迎え入れるホスピタリティの宿…

  日本の医療

キューバは貧しいが医療は先進国 JR大糸線は、信濃大町と日本海に面する糸魚川を結ぶ線。 鉄道のなかった時代は、糸魚川から大町まで塩を運んだ「塩の道」が通っていた。 その糸魚川市の姫川病院が倒産し、閉鎖された。 慶応大学教授の金子勝氏が現地を訪れ…

 カラスの知恵

クルミとカラス 稲の黄金色と蕎麦の花の白、安曇野は収穫の秋が近づいています。 蕎麦の畑は、昨年より増えた感じです。 道に3羽のカラスが下りていました。 近づいていきますが、逃げません。 4,5メートルのところまで来てやっと飛び立ちました。 カラ…

 盗み食い

隠してもばれます 朝5時過ぎ、起きると、ランが階段を上がってきた。 様子がおかしい。 口を動かしている。 「何を食べているの?」 ランは、ばつが悪そうに顔をそむける。 何かやったな。 こっそり良くないことをしたときは、態度に現れる。分かっているん…

 時代と山

登山 戦前と戦後 時代区分というものは、人間の意識に影響を与えるもので、 たとえば、江戸時代のイメージと明治時代のイメージとは、がらりと異なり、 二つの時代は連続しているにもかかわらず、1867年でぷっつり切れて、社会も人間もごろりと変わって…