「解放」という大義名分

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 ウクライナ侵攻の目的を、ウクライナのロシア系を「解放する」ためだとか、支配されている国民を「解放する」ためだとか、大義名分を掲げている。ロシア国民への見せかけの大義名分なんだろう。

 それにしても、「人民解放」という大義名分、歴史的に使われてきた。人間は目的のために動く。目的が無かったら、動かない。「祖国防衛」という大義名分もある。

 1945年、アメリカ軍が広島に原爆を投下した翌々日、日本軍と満蒙開拓団が支配していた「満州」に、ソ連軍が日ソ不可侵条約を破って侵攻。日本兵、満蒙開拓民、57万人以上をシベリア、中央アジア、モンゴルに抑留し、強制労働につけた。

 さらに、共産主義体制を守るために、

 1956年、ソ連軍がハンガリーに侵攻。

 1968年、チェコプラハの春に、ソ連軍が軍事侵攻。

 1979年、アフガン侵攻。9年間支配。

 一方で、アメリカが「自由と正義」を旗印に、ベトナム、湾岸、アフガニスタンイラクに大軍を送って戦争を行ってきた。これもまた「大義名分」を掲げた。多くの人々の命を奪う戦いだった。