フィッシャーディスカウが亡くなった

森田博さんは、ぼくが30代だったころ教育運動を共にした先輩教師であった。演劇教育の実践家で学校劇の脚本作家であり、障害児教育の教員でもあった彼は、情感のほとばしるような詩を書き、迫力満点の創作紙芝居を上演し、学校での厳しい職務の後も、多彩…

 「ああ待ちわびぬ 小草もゆる 春よ」

この冬もっとも寒かった日は、マイナス13度ぐらいだった。雪はよく降った。 先週から合唱練習が穂高会館で始まり、暖房に石油ストーブを焚いても、部屋の温度はあがらない。 四月下旬から五月下旬にかけて、碌山忌や早春賦音楽祭で歌う歌は、早春賦の作詞者…

 合唱曲「HEIWAの鐘」

三九郎 「鐘の鳴る丘コンサート 感謝の集い」の歌の練習が始まり、研成ホールに行ってきた。 30年間続いてきた「鐘の鳴る丘コンサート」は昨年2月27日でひとまず幕を引き、今後のことは分からないが、今年は「感謝の集い」として2月にコンサートが計画されて…

 「ふるさと」と「桜」

今年も終わる。 今年、あの大震災に見舞われてから、「生きることと死ぬこと」、自分にとっての「心のふるさと」を考えることが多かった。 歌「ふるさと」は、震災復興コンサートや、集会で歌われ、ぼくにとっても心にしみて、涙する歌だった。 この十年間で…

 歌は命の鼓動

南相馬から避難してきた人たち二十数名を迎えたおやじさんは号泣した。 「私は南相馬出身です。ふるさとのみなさん、よく来てくれました。」 そこから後は言葉にならなかった。 おやじさんは、飯田市で料理店を営んでいる人だった。 飯田市へ福島県の南相馬…

 早春賦音楽祭

<『大地讃頌』、賢治の『精神歌』> 沢水のように月日は流れて早くも一年がたち、今年の早春賦音楽祭がやってくる。 昨日の夜、男声パートの二回目の練習が穂高会館であった。 昨年早春賦音楽祭に参加するために誕生した「大地讃頌合唱団」は、今年も二回目…

  カタロニア、心の歌

谷村新司が、スペインのテナー歌手、ホセ・カレーラスと対談していた。 カレーラスの波乱に満ちた人生を振り返るTV放送。 カレーラスの真摯にして謙虚な姿は印象的だった。 トークの最後に、カレーラスは母が歌ってくれたという子守歌を歌った。 トーク途…

 「イマジン」

ノルウェーのオスロで行なわれたノーベル平和賞の授賞式に劉暁波氏は出席できず、彼の文章が代読された。 「私の人生において、1989年6月は重要な転機だった。 私はこの年、米国から戻って民主化運動に参加し、『反革命宣伝扇動罪』で投獄された。そし…

『アヴェ・ヴェルム・コルプス』を知っていますか。

出勤の車の中、ぼくはハンドルを握っていた。 クラシック音楽がFM放送から流れてくる。オルガン曲が数曲つづいた。 「つづいてフォーレ作曲のアヴェ・ヴェルム・コルプスです。」 女性アナウンサーの説明を聞いて、あれっと思う。 「アヴェ・ヴェルム・コ…

 アイルランド「麦の穂をゆらす風」

和人君が、2002年に単身大陸を旅しながらアイルランドを目指したのを、思い出していた。 和人君は、アイリッシュ・ケルティック・ミュージック、とりわけロックバンド、U2にあこがれ、アイルランドへ行きたいと思った。 彼は和歌山の森林組合に雇われ…

 長野の県民歌『信濃の国』

地元の区の高齢者お楽しみ会で、コーラス会が歌うことになったときのことである。 公民館に集まった参加者みんなは、昼食をしながら、歌やお話の出演を楽しむ。 この日、コーラスの会も二番手で歌うことになった。 予定してきた日本歌曲や童謡の数曲を歌って…

 バルトの国の合唱曲 <独立を生んだ歌>

図書館のCDコーナーで、眼に飛び込んできた2枚のCDは、 一枚はバルト三国のエストニアの合唱団、もう一枚はラトビアの合唱団による合唱だった。 CDケースの表に歴史を物語る教会の写真があり、 中身は, 知らない合唱団に, 知らない曲ばかり。 だが不…