晩秋

 

        自由律俳句「つぶやき」

 

今朝も 野は霧

だれもおらへん

 

     ストック突いたら

     歩けますよ 久保田の村まで

 

種をまくの遅れました

なんと日は短いね

 

     干し柿 食べてみたら

     もう甘かった

 

どんどん暗くなる

短くなる 寒くなる

 

     それにしても

     賢治は早く逝ってしまった

 

みんなどこかに

故障を持ってんねんなあ

 

     まだクモ 生きてる

     小さい命 生きてる

 

どんより暗くなる

ウクライナ 思う

 

     オレたち まちがっていたんだ

     オレたちが選んだんだ

 

村と村とをつなぐ 野の道

血管だよ

 

     冷える冷える

     夕方の豆むきは

 

歌詞 途中で思い出せない

山が暮れる

 

     あの山越えて

     もう行けません この脚では