人間、みんなチョボチョボや

 

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 北京オリンピックの日本選手の活躍を見て、おうおう、すごいなあ、と感嘆する。

 朝、新聞を開いた。ウクライナの危機、アフガン国民の悲惨、幼児が体罰で殺された。重苦しいニュースが伝えられている。オリンピックニュースはたちまち脳裏から飛び去った。ミャンマーの軍事弾圧、ウイグルの人権問題、世界各地で、人間の横暴、危機がひきも切らず。

 人間て、いったいどこまで行ったら、気が付くのか。なぜこんなことを繰り返すのか。

 

 今日は雪が止んでいた。新堀まで歩いた。朝日が北アルプスを輝かせる。

 

 この三月の本の出版に向けて、資金調達でクラウドファンディングをお願いしようと思っている。その呼びかけ文を考えている。

 どんな本なのか、そのことを訴えようと思っているが、朝の冷気の中で、頭に浮かんだ言葉があった。三重県林業をやっていた滝本さんのよく言っていた言葉だ。

 「人間、みんなチョボチョボや。」

 滝本さんはもともと京都の北山で林業をやっていた野生人だ。最近も電話がかかってきて、地元で、森林を伐採して太陽光発電設備を建設するという計画があり、それをなんとかしてストップしたいという相談だった。

 「チョボチョボ」という言葉、大阪でよく使う。あの人は偉い、よくできる、賢い、そういう人間評価を超克するのがこの「人間みなチョボチョボや」だ。

 クラウドファンディングの呼びかけ文、そのキーポイントは、これだ。

 ぼくの自伝的小説には自己のいろんな活動や他者の生き方が出てくる。それにはどうしても人間評価が伴う。

 人間の功罪、成功失敗、有能無能、傲慢と不遜、肯定と否定、

 人は満足感と挫折感、喜びと悲しみ、に揺れ動く。

 

 わが人生、チョボチョボ。人間みんな、チョボチョボ。