種まき、苗植え


 ツキヌキニンドウが咲いている。もらってきた古材でつくった柱のアーチに、モッコウバラ白薔薇がからみつき、今年はうっそうと茂って花をつけてくれた。その反対側からスイカズラ科のツキヌキニンドウがはいあがるが、バラの勢いが優っている。
 サツマイモの苗、40本を植えた。昨日、学校からの帰り道、カインズホームに立ち寄ったら、「特選バイオ苗 鳴門金時」というのを売っていた。いま切り取ったばかりかと思えるほど蔓や葉の元気がよい。苗についている説明札に、「バイオ苗のため、生育が良く、病気に強い。馬力がある。芋のつやが良い。芋の貯蔵性が高い。芋が腐りにくい。」とあったから買った。値段が20本で980円。
 サツマイモ用の畝を新たに起こした。スコップで天地返しをして、鍬でならし、ふかふかになった土に、苗を置いた。蔓から葉柄が何本もにょきにょき同じ方向に伸びている。もう夕方だったから、早く植えきりたい。それで、今日サツマイモの植え方の指導書で初めて知った、蔓を土に押し込むやり方をすることにした。同じ方向に伸びている葉柄を全部土から出るように上向きに横に寝かせ、ピアノを弾くように両手の指で蔓をぐいっと押すと、葉は地上に残って、茎は土に埋まる。実に簡単に横植えができた。少し横の土をかけて指で固め、簡単ですばやく、確実に全部を植えきった。ここ何日も雨が降らない。根付くまで水やりが要る。用水路の水溜めの水を大型ひしゃくで汲み、たっぷり三回かけてから苗の上を刈り取った枯れ草で覆った。
 バイオ苗というから、ちょっと調べてみた。すると、形質の優れた個体の茎頂培養を行い、そこからできた苗からツルを育てた苗であるという。バイオ技術を利用し無菌室で組織培養したウイルス対策の苗であるからバイオ苗と呼ばれ、植物の生長点の細胞はウイルスに侵されることが無いので、ウイルスフリー苗とも呼ばれるとか。
 毎冬、サツマイモの保存がうまくいかない。発泡スチロールの箱にもみがらを入れ、そのなかにサツマイモを入れて家の中で保存しているが、それでも春まではもたない。昔からの農家は家の地下に「むろ」をつくっている。その地下室なら、室温が極端に低くならないから保存がうまくいくのだが。 朝顔の種を播いたら、芽が出た。独特の形をしている。この朝顔は、「ヘブンリーブルー」という名前で、青い花をつける。簡単に訳せば「青空」、ちょっと荘厳に訳せば「天国の青」、「神々しい青空」。すばらしい名だ。これに合うように、ポット苗で「スカーレットオハラ」という名前のついた真っ赤な朝顔を買ってきた。「風と共に去りぬ」の女性だよ。さわやかな青とあざやかな赤。この二種類で、家の東側のグリーンカーテンをつくる。「ヘブンリーブルー」と「スカーレットオハラ」が咲けば、どんな花のカーテンになるだろうか、楽しみになってきた。
 南側のグリーンカーテンは毎年ゴーヤだが、朝顔と同時に種をまいたのに、まだ芽らしいものが見えない。気配もない。ところが、去年の実が落ちてそこから4本の芽が出ている。

ルッコラの小さな双葉はかぼそい姿で風に揺れている。トウモロコシのとんがった芽がにょきりと出てきた。今年は毎日、トウモロコシが食べられるかな。