今日、昨日

 朝、太陽が八ヶ岳の赤岳の左辺りから顔をのぞかせた。まばゆい。美ヶ原は八ヶ岳の前方、ここから見て左側にある。
 美ヶ原の稜線から白い筋雲が延び始めた。飛行機だ。機体は見えない。飛行機雲だけがかすかな速度でこちらへ向かって延びてくる。一本の白い線が、朝の薄青い空に、音もなく長くなっていく。飛行機はやや北寄りに西に向かっていた。北アルプスの上空を横切って、どこへ行こうとしているのだろう。成田から飛び立った旅客機だろうか。その方向からすれば韓国、中国の領空に入る。あるいはさらにもっと遠い国に行くのかもしれない。ぼくはしばらく立ち止まって見ていた。機体が見えないほどの高度、乗っているたくさんの乗客を想像する。飛行機の乗客は下界を見下ろしているだろうか。北アルプスの白い峰々を見ているだろうか。機体は見えないまま、飛行機雲も途中で途切れて、そこまでの軌跡だけを残して空に溶け込んでしまった。それでも快晴の空のどこかを飛んでいる。飛行機は、眼にはまったく見えず、音も聞こえず。見えないけれど飛んでいる。聞こえないけれど、飛んでいる。。
 昨夜は、日本語教室のパーティだった。クリスマスパーティとも忘年会とも言っていた。総勢25人が集まった。中国人実習生、ベトナム人実習生、日本人男性と結婚したフィリピン人や中国人の女性とその幼い子どもたち、パラグアイから来て永住する予定の日本人三世、そして7人の日本人教師たち。
 7人の教師のなかで男性はぼく一人、6人の女性教師たちは食事会の料理など準備をしてくれた。自分でつくったケーキやシァオロンパオ、お漬物、煮物などを持ってきてくれた人もいた。
 よく食べ、よくしゃべり、ビンゴで盛り上がり、最後はみんなで歌を歌った。教師たちは安曇野を舞台に作られた早春賦を歌った。中国人は中国の歌「ポンヨウ(友だち)」、ベトナム人は国歌を歌った。
心が寄り合い、溶け合い、つながり合った、久しぶりに心底楽しいパーティになった。親愛の情こもる場の感動は今朝になっても残っていた。、
 ベトナム人のトー君とハップ君が正月に我が家に遊びに来たいと言う。彼らは正月も仕事がある。でも、正月は午後3時に仕事が終わるからと。時間が取れれば遊びにおいで。
 今日は午前中、パソコンで年賀状の印刷原稿をつくり写真を貼り付けた。写真の候補は雪積もる工房の写真、ぼくは毎年文章をたくさん入れる。自分は今どんな風に生きているかをお話したいから。
 午後、薪づくり。数日前、チェーンソーの不調をこのブログに書いたら、布山さんがメールをくださった。不調の原因と不調を直す方法を書いてくださったのがうれしかった。そのとおりにやってみようと、スターターの紐を引いたら、バリバリと短く反応があった。続いてまた引くと、エンジンは快調に動き出した。布山さん、ありがとう。おかげで、薪がたくさん作れた。
 今日はわが誕生日だった。