「安曇野にジブリの世界をつくる会」

 
 「安曇野ジブリの世界をつくる会」というのがあるということを初めて知った。
 「あづみ野を元気にしよう 調査報告と検討会」が、14日の土曜日午後に開かれるというチラシを公民館で見つけ、内容を見ると、いかにも研究会らしい催しだ。

第一部 「2012年度調査報告」(あづみ野を元気にする部会)
・ 森を守り活かす
 木材生産の効率化  チップによる暖房と発電  建築産業の振興  200年住宅  里山での牧畜
・ 水を守り活かす
  魚の養殖(海水魚も)  スポーツと観光
・ 観光であづみ野を幸せに
  安曇野インターにバスセンターを(上高地などに地域バスを)
  蝶が岳にロープウェイを

第二部 検討会
・ 森 ・水 ・観光 ・その他


 行ってみるか、「樹木葬自然公園と子どもの森構想」をここで提案できるかもしれない、そう思って、当日会場の「くるりん広場」へ出かけた。参加者は50人か100人か、と思いつつ会場に入ると、案に相違して10人。やはりほとんどが高齢者。 
 第一部の調査報告は、三好一賢さん。話は、「こういうことが安曇野でできるといいな、そうすればジブリの世界を安曇野につくることができる」という夢。最先端の研究データを集めて語るが、内容は概論。

 第二部で、チャンスが来た。準備してきた「樹木葬自然公園と子どもの森構想」の資料を配布し、説明をする。
 「自然がいっぱいあると思われている安曇野、子どもにとってほんとうに自然がいっぱいありますか。」
と、現実の子どもの実態から提案。子どもの遊べる森、虫捕りできる森、川遊びできる小川、魚釣りできる水場、生命の循環する広葉樹の森とビオトープ、それらが子どもの生活圏に存在しない安曇野の実態から、「死して樹木に生きる」樹木葬によって自然公園が生まれ、それにドッキングして、花咲き、鳥歌い、虫や魚が生きている子どもの森が復活してくる構想を説明した。
 そこから討論が活気づいた。
 このような会が開かれて、参加者が10人とは、どうしてなのか。
 市民はこの会の存在をほとんど知らない。
 市民のいろんな活動が情報として市民に伝わらない、なぜなのか。
 安曇野市の毎月の広報誌は、市民に取材し、市民の情報を伝えることをしていない。行政は、広報をトップダウンの道具にしている。
 ジブリの世界を実現する道はどこにある? 
 安曇野の環境は、着実に悪化している。行政はそのことを認識していないのではないか。

 参加者のなかの松岡明子さんが、「樹木葬自然公園と子どもの森構想」はぜひ実現したい、と自己の体験をもとに熱弁をふるわれた。松岡さんはNPO「暮らしの助け合いネットワーク」を組織し、市内に「安心広場」をつくる実践を広げておられる。
 それから3日後、一つの行動があった。松岡さんから電話が入り、市長に会ってきたという。それを報告したいから来てほしい、と。