ツバメが減っている

 昨夜、子ども会育成会の総会を終えて堀金公民館から出てきたとき、なんとまあ、雪が降っていた。20度を超える日があるかと思えばこの雪。ところが家路につく途中、降雪は消え道路は乾いていた。局地的なにわか雪だった。今朝は、空かんかんと晴れ渡り、常念岳はまっ白に神さぶ。里山の枝垂桜を家内と見に行くと、村の墓地に生える二本の枝垂桜は、びっしり小花をつけて、青空を背景に群れ花の滝を墓石に落としていた。
 ツバメの姿を見たと誰かが言っていたが、ぼくはまだ姿を見ない。日本野鳥の会から手紙が来た。昨年の全国ツバメ調査の結果が書かれている。
 「消えつつあるのは 人とツバメのつながりでした」
と見出しにある。日本野鳥の会の会長は、俳優の柳生博がつとめている。
昨年、5万人の会員とサポーターにツバメの目撃調査を依頼した。8,402件の情報が寄せられた。
 この10年、ツバメは増えた?減った?
 この質問に、39パーセントの人が「減った」、29パーセントの人が「変わらない」、29パーセントが「不明」と答えた。
 ツバメ減少の原因では、933件の情報が寄せられ、「カラスの影響」が296件、「巣が人の手で落とされた」が216件。巣を壊す人はどうしてかというと、家の軒先に巣を作られると糞を落とされ、家が汚される、それがいやで、巣を落としたという。これについては、巣を落とした本人が回答してくるとはあまり思えないので、ツバメに関心を持っている人が地域のツバメを観察して、壊れた巣があることからそう回答したということもあるだろう。「カラス以外の天敵」は113件、農地や自然環境の変化」を原因とした人は103件、「餌となる昆虫の減少」と回答した人は41件。「住宅建材や工法が巣づくりに適さない」が61件。
 いずれにしても、人間がツバメの減少にかかわっていることが考えられる。カラスが都市部に増えているのもゴミ問題が関係しているから、カラスの増加も人間のせいでもある。
 原発事故後の放射能の影響についてはまだ確かなことは分からないが、昨年、宮城県で尾羽に異常のあるツバメを複数目撃したという情報が寄せられ、また5個の巣の放射能を測定したら、2個の巣から、72006700ベクレル/kgの放射性物質が検出されたとのことであった。
 日本野鳥の会では、今年、ツバメの巣と子育てを観察して、何羽のヒナが巣立ったか、巣立たなかった場合何が原因だったか、など広く情報を集める方針であるという。福島県の調査ももちろん行なわれる。
 我が家の軒の「スワローボウル」がツバメを待っている。