ツバメ巣箱モニターになった


 「ツバメ巣箱モニターにご参加の皆様」というメールが来た。日本野鳥の会からだ。
  「この度は、ツバメ巣箱モニターにご協力いただき、誠にありがとうございます。全国各地からツバメが飛来しているという情報が入ってきています。皆様のお近くにも、飛来し始めているのではないでしょうか?
 お配りした巣箱に泥やワラを運び始めましたら、メールで構いませんので、お知らせください。可能な限りで構いませんので、巣箱の利用を始めましたら、様子を写真等でお送りいただければ幸いです。巣箱の利用状況に合わせて、当会スタッフが様子を拝見させていただく場合がございます。ぜひ、ご協力よろしくお願いいたします。また、今回のモニター終了後のアンケートですが、
・取り付けの際に苦労したことや工夫したこと
・巣箱を利用したかしないか
・巣箱を利用した場合、既存の巣とどの程度離れた場所で
 あったのか?
・巣立ちまでいったのか?
等、簡単なアンケートを予定しております。アンケートは、8月頃に皆様にメールでお送りする予定です。」
とあった。
 ツバメがもうやってきているか。これは急いで巣箱を取りつけなくちゃ。野鳥の会から送られてきた素焼きの陶器製の巣箱「スワロウ ボウル」はまだ取り付けていない。ツバメが来てからじゃ遅い。急ごう。
 取り付け場所として考えてきたのは板張り壁の工房だった。その軒下に付けようと思っていた。がここ最近、はたしてツバメはそこに巣作りするだろうかという思いが湧いてきた。我が家では玄関の軒の内側に毎年巣作りしてきた。しかしこの3年間は巣作りしてもヒナを孵さなかった。それがなぜなのか、そこが大きなテーマになるのだが、巌さんは餌が少なかったと、食糧不足原因説だ。何が原因なのか分からないけれども、一度場所を変えて、完全木づくりの工房の軒に巣づくりしないかな、と考えてはみたものの、ツバメの習性、いや考えと言ったほうがいいか、それからすると工房にもツバメは寄り付かないかもしれない。これまでの玄関の軒内は風雨から守られ、外からは見えず、そして人間の出入りがある。カラスや蛇、野良猫など外敵から襲われないということでは格好の場所になる。ツバメはそれを知って選んでいる。玄関の巣から人間の頭までは1メートルも離れていない。それが安心なのだ。
 という訳で、「スワロウ ボウル」は、本日、これまでの巣のすぐ近くに並ぶように採り付けることにした。「スワロウ ボウル」は素焼き製だが、木の板に固定されている。それを取りつけるところはモルタルが塗られている。まずモルタルに穴を開け、ビスで取り付けなければならない。落下するような取り付けをしてはならない。そこで軒天井から古い巣までのわずかな距離を同じようにし、ビスの穴を測って下地のモルタルに電気ドリルで穴を開けた。コンクリート用のビスを使い、「スワロウ ボウル」は無事に付いた。
 インターネットでいろいろ調べてみたら、環境庁自然保護局・生物多様性センターの「身近な生き物調査」というのがおもしろかった。www.biodic.go.jp/reports/5-4/p028.html 
 いろいろなツバメの巣づくり応援が紹介されていて、ワラと竹で作った民芸的な素材の糞よけを巣の下に置いてあるのや、ワラ製の小鳥の巣を吊るした中に営巣しているのや、愛情たっぷりだ。育雛中は夜間でも玄関の戸を少し開けて出入口にしてやっている人、外壁にわざわざ10cm四方の穴を開けて、ツバメの出入口にしている人、伊勢地方では、玄関のしめ縄が一年中つけられており、そこにツバメが営巣するとのことだ。ツバメさん、いらっしゃい。