子ども会でサツマイモを収穫した


土曜日、子ども会のサツマイモの収穫をした。
場所は道祖神桜の下のレンゲの里。そこは、レンゲ・プロジェクトがレンゲの種を播いて花を咲かせたり、今年は黒豆を植えたりして、春にはイベント会場にもなった。その一角が今年の子ども会のサツマイモ畑だ。
レンゲ・プロジェクトはボランティア団体で、耕作放棄地を放置せずにそこを活用することを目的に活動してきた。景観作りと環境保護、そして子どもの体験活動にと、レンゲだけでなく、コスモスを植えたり、ヒマワリを咲かせたり、黒豆栽培をしたり、収穫した枝豆は市民にも振舞われる。
子ども会のサツマイモの苗植えは、全部レンゲ・プロジェクトのみなさんが準備してくれて6月に行ない、この10月の収穫を迎えたのだった。
数日前、プロジェクトを指導する藤森さんから、今年は夏の天候の加減で、芋があまり入っていないという連絡があった。「探り掘り」をしてみたが、一株にこぶし大ほどの芋が二個ほどしか入っていなかったという。700本苗を植えて、生き残っていたのは400本ほど、そして芋が小さいという。だから当日少し不安もあった。
朝、地元の農業高校の生徒数人も応援に来てくれた。親と子どもたちが集まってきた。レンゲ・プロジェクトのリーダー、伊藤さんの指導で、マルチをはがし、芋を掘っていく。芋づるは、すでに切り取りの作業を済ませてくれてあった。子どもたちは、手袋をはめて、切り取られたつるのあとの、株の周囲を手で土を掘っていく。
出てくる、出てくる、でっこい芋にちっこい芋。不作という前触れだったが、生き残った株は、大小さまざまだが芋を付けていた。子どももお母さんももう夢中だ。お母さんは、無言で掘っている。お母さんは次第に仕事感覚になっているかのようだ。子どもは遊び半分に探索気分半分。子どもはいつも心に遊びを持っている。それが愉快だ。虫が出てきた。
「変な虫。青い色してるー」
何? 何? 芋虫?
「この芋、鳥みたいー」
曲がった形が、小鳥の姿だ。
全部の芋を掘りだして、作業は完了。予想以上によくとれたと藤森さん。伊藤さんがワラを厚く広げて、そこを焼き芋を作るところにした。それぞれ手ごろな芋一本を新聞紙にくるんで、水にひたし、アルミホイルにくるんだ。それをワラの上に置き、その上にまたワラを載せて火をつけた。
火はぼうぼうと燃え、ほとんどワラが燃え尽きておき火が消えたころ、伊藤さんがかぶせてあったワラの灰をとりのぞいた。
「さあ、できたよー。自分のを取りなよー」
ちょうど1時間半がたっていた。みんなでほくほく焼き芋を食べ、たくさんのお土産ができた。
最後にぼくからのお願いをした。
安曇野でも福島の人たちを支援する活動がいろいろあります。福島の子どもたちは、工作の材料が足りません。そこでドングリを集めています。もし、ドングリがあったら、持ってきてください。福島の子どもたちに送ります。」
2、3日前、安曇野地球宿の望三郎君からメールが来ていた。福島の子どもたちの工作材料が足りなくて困っている、ドングリ、木のつる、小枝などを送ってあげたいという福島を支援する会からの応援要請だった。子ども会のみなさんにそのことを伝えると、保育園に行っている一人の女の子が、
「私の家にドングリの木があるよ。たくさん実が落ちているよ。」
と言ってくれた。
「じゃあ、持ってきてね」

「ドングリ、集まればもっていきます」と、望君に返事を送った。