山のフィナーレ<乗鞍高原・白骨温泉>



乗鞍高原は、紅葉まっさかりだった。
青空の滑り台。
尾根から谷へ、錦の森はなだれ落ちる。
稔りの秋の、やがて来る冬に先駆ける静寂の賛歌だ。
休眠に入る前、
山はフィナーレの大合唱。




一の瀬牧場を歩く。
黄葉の森を編む白樺の白い幹。
あざみ池の澄んだ水にカモの仲間がいた。
お前一羽、お前だけ、どうしてここに?


鈴蘭から白骨温泉へ、
谷底の野天風呂
せせらぎの音を聞きながらどっぷりつかった。





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