外国人対象の日本語教室が始まった


16日の日曜日の夜7時から始まった。
地元地区の、外国人対象の日本語教室だ。
かねてからやろうと考えていたが、スタートが切れないでいた。
やっと動けるようになり、教育委員会の社会教育課と相談したら、奇しくも二人の人が同じように教室を開こうと準備を進めておられた。
場所は堀金公民館。そして初日を迎えた。
教室開催に向けて準備をしてこられた人たちと、教育委員会の社会教育課の担当者も参加しての初日は、まだ情報発信ができていないために、二人の中国人の女性が生徒としてやって来ただけだった。
若い二人は、大手の企業で働いている。会社は中国にも工場を持ち、二人はそこで社員となって日本の本社にやってきたというわけだ。一人は未婚で、青島出身、もう一人は河南省出身で夫と幼い子どもは故郷にいる。
日本語教室は、安曇野市穂高地区、三郷地区、豊科地区で、すでに開かれてきたが、堀金地区ではまだ開催できていなかった。
数年前から始まっている地域のボランティアによる日本語教室は、昨年までは民間の日中友好活動であったが、その後教育委員会が外国人への日本語指導と国際交流の事業を行政の活動に位置づけ、堀金地区の教室も社会教育の一環になった。
市の活動だから、会場の使用は無償となる。


二人の日本語は日常会話はだいたいできる。これから日本語検定二級にチャレンジしたいという。
20代の董さんは、中国の夜間学校で日本語を1年間学んできた。30代初めの王さんは就職してから独学で学んできた。
二人の意欲は盛んだ。
会社は大企業だけに、8時間労働が守られ、福利厚生も行き届いている。会社から慰安旅行で各地に出かけてもいる。
この日は、9時まで、指導者と彼女たちで話し合った。彼女たちは打ち解けて率直によく話した。
食事はどうしているのですか?
食事では何をよく作るのですか?
好きな食べ物は?
どこで買物をする?
家族はどうしている?
故郷はどんなところ?
こういう会話は楽しい。
地方のこの田舎でも住んでいる外国人はたくさんいる。二人の会社にもたくさんいるが、日本語を学びたいというのは今のところ二人だけということだった。
中国人以外ではブラジル人が多い。フィリピン人、ベトナム人、タイ人も働いている。
農業研修生もいるということで、次回はこの人たちもやってくるように、王さんたちで連絡しようということになった。
学習時間は、生徒の勤務の関係からやはり日曜日の夜ということになった。


指導するのは、高齢者の三人。ぼくのほかはご婦人。
初めて出会う人たちだった。
この人たちのエネルギッシュなことと、志の篤さに心打たれた。
こういう人たちがいるのだ。
これから日曜日の夜は、ぼくもこの活動に参加することになる。
ゆっくりテレビを見る日曜日の夜ではなくなった。



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