ワタシタチハニンゲンダ!

 

 映画監督であり、人権活動家でもある高君からのメールが今朝届いた。彼の中学時代(淀川中学)、ぼくは担任だった。

 三年生の時、ぼくのクラスで学級弁論会を企画し、彼は学級委員長として進行を勤めた。その時のことを「夕映えのなかに」に詳しく書いたが、弁士の女生徒が、在日コリアンへの差別を糾弾する激烈な弁論を女生徒が行ったのだった。その弁論のほぼ全文を「夕映えのなかに」に書き込んでいる。

 あれから60年が経つ。折に触れぼくは高君とはつながってきた。彼の人生は、日本のみならずアメリカなど世界の民族差別、人種差別の研究と告発へと広がっていった。

 

 <高君のメール>

 権威ある映画雑誌『キネマ旬報2月下旬号に、<2022年第96キネマ旬報ベスト・テン>が発表され、「ワタシタチハニンゲンダ!」は「文化映画」13位に選出されました。選者の一人の能勢広氏は選評で、

 <選外であるが、「ワタシタチハニンゲンダ!」「牛久」、この2つの作品は外国人に対する出入国在留管理庁の人権侵害を描いた映画で、ぜひ多くの方にみていただきたい。>

と書いて下さいました。

 2009年には、前作の「アイたちの学校」が10位に選出されたのに続いて、今回の2作目も高い評価をいただいたことを光栄に思います。

 幸い劇場上映、自主上映の輪が日増しに拡大していますが、これを機に一層拡大していくことを願っています。