「どあい自然公園」が危機に直面

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 三郷地区の、黒沢川上流にある「どあいの森」、「安曇野市どあい自然公園」が今、危機に直面している。
 そこは、「安曇野ワイナリー」からさらに黒沢川をさかのぼったところにある。
 長年その谷の一軒家に住む大浜夫妻は、そこを活動拠点にして「どあい冒険くらぶ」という子どもたちのキャンプを営み、自然の中で子どもたちの感性と心身を鍛えてきた。
 また、東日本大震災の後、2012年の夏から、「安曇野ひかりプロジェクト」は、フクシマの親と子どもたちを7年間にわたって受け入れ、子どもたちの心と体を癒してきた。
 周囲が森に囲まれ、車の音も聞こえない「どあいの森」。
 「どあい自然公園」の誕生には、市民や三郷中学校の生徒たちもかかわっている。多様な生物が生息できるように、ビオトープをつくり、昆虫の好む木を植え、公園のトイレは自然の循環トイレになっている。
 ここにはチョウやヤンマ、カブトムシ、クワガタ、池の水生昆虫、小鳥たちが棲んでいる。キャンプの夜の静寂と、星空の美しさは格別だ。
 その森が今、危機に直面している。森が伐採されて、そこに太陽光発電のパネルが一面に設置される計画が進みつつあるという。
 これが実際に行われれば、市民憩いの「どあい自然公園」も、「どあい冒険くらぶ」キャンプ場も、決定的な被害を受けることになるだろう。
 
 原子力発電を廃止し、自然エネルギーを活用する、それは必要なことだが、同時に、子どもたちや市民が、自然に触れる憩いの場は、確保され守られねばならない。
 安曇野に住む子どもたちは豊かな自然の中で生活しているように見える。しかし、移住してきた親が言っているのを聴いた。
 「生活の場に、カブトムシやクワガタムシ、ヤンマやアゲハチョウのいる林や草原や水場がひとつもありません。どこかにありますか。」
 昔から安曇野に住む高齢者が言った。
 「初夏になるとホタルがいっぱい飛んだがのう。今は一匹もいない。」
 
 「どあいの森」の自然、いつの日にか、ここで夏を過ごしたフクシマの子どもたちは、思い出のこの場所にやってくることもある だろう。フクシマの親子にとって、かけがえのない安曇野の聖地。
 
 市の行政にたずさわる人たち、学校の教職員の方々、PTAのお父さんお母さん、市民のみなさん、解決策を考えてください。