花、満開

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  工房の屋根より高く育ったヒメコブシに、ピンクの花が咲き、

それを待っていたヒヨドリがやってきて、花の蜜を吸う。

 昨年は、ヒヨのために、花がさっぱりこんと、貧素になったから、

今年は、満開のときを守るために、ヒヨ追いの「鷹の模型」をつくって、ヒメコブシの枝に紐でぶらさげた。

 竹ひごを骨にして、そこに黒いポリを張り付け、翼も胴体も尻尾もある、いかにも鷹らしい。

 「鷹の模型」は、少しの風でも、動き回り、生きているように見える。

 さすがのヒヨも警戒して近づかなかった。

 ところが、ヒヨも賢い。こいつは、同じところでしか動かない。攻撃なんかしないぞ。ニセモノだ。

 そう勘づいたらしい。二羽のヒヨが平気で近づいてくるようになった。

 風の強い日、模型は風にあおられて、落ちたり一部壊れたりした。

 もう、模型は取りはずした。

 食べたいだけ食べろ、ヒヨ。

 

 今いろんな花が庭で咲き誇っている。

 スイセンは、九種類、百本以上が、清楚な姿で咲き誇っている。スモモ、梅も満開、

野を歩くと、桜が満開。

 野沢菜の花菜が、おひたしにすると、おいしい。

 ジャガイモ、植えなけりゃ、いつも遅れ気味だ。