熱射のなかで

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 熱中症にはならない、と自分では思っていたけれど、昨日畑で草取りをしていたら、あまりの暑さで、これは異常だ、危ないと感じて、中止して帰ってきた。

 青年期の山岳活動の体験があるから、これぐらいの暑さなんかへっちゃらという意識がある。過去の体験記憶が意識に影響を与えている。炎天下、五十キロの荷を背負って、朝から夕方まで山を跋渉した。50度を超す砂漠を横断した。

 だが現実の今は、過去の自分とは大きく異なる。現実を観よ、というわけだ。

 今日も暑くなりそうだ。

 キュウリ、トマト、インゲン、ピーマン、シシトウ、カボチャ、ナス、ゴーヤ、よく生長して実を付けている。

 だが干天が続くと、水やりがたいへんだ。田んぼの水路から水をバケツに汲んできて、水を欲しがっている植物に施してやる。ブルーベリーは特に水をほしがる。水やりの作業は、早朝と夕暮れにしている。運んでくる作業も、汗だくだ。

 巣立ちしたモズのヒナ、飛び回るが遠くへは行かず、親鳥の庇護下にあり、今日も、庭の木で餌をねだっている。翼を小刻みに震わせ、チチチチと小さな声で餌を催促する。二羽か三羽か、食欲旺盛なヒナに、親鳥はひっきりなしに、餌を運んでくる。子どもが独立するまで、この献身、生物はこの献身で命をつなぎ、種をつないできた。彼らも暑いだろうな。

 

 今日は、ドッカーンと青空、午前四時の北アルプスの稜線をじっと見つめる。稜線の風を思い出す。