穂高駅前の像


穂高の駅前広場に立つ銅像
それは父と子の、登高の像だ。
アルプスにむかって、岩場の上に二人は立つ。

男の子は、両手を口に当て、ヤッホーを叫んでいる。
がっしりと、たくましい父は、右腕にザイルを持っている。
胸を張った父は、遠くの山並みを見つめている。

父も子も、半ズボンだ。
厚い胸板、筋肉が盛り上がる。
登山家というより、頑強な労働者のイメージだ。

親子二人は、山に挑んだ。
岩場を登って頂上に立った。
父はこうして男の子を鍛える。それを、この像は示唆する。
父が教えること、
自然の強大さ、自然の厳しさ、
自然の美しさ、自然の豊かさ、
危険をキャッチし、困難を乗り越えて生きていく力を、男の子は学ぶ。

穂高駅の西から北に、アルプスはそびえる。
今日も、燕岳に登ってきた登山者が、穂高神社に詣でていた。
境内のパン屋に入って、パンを買っていた。

境内に、樹齢400年のケヤキの樹がある。
井上靖の小説「欅の木」のモデルになった木だ。