新たな出発


         志をもって生きる


中国の研修所で二ヶ月間、日本に来て一ヶ月間の日本語を勉強して、日本の中小企業に出発していった人たち。
合計三ヶ月の日本語学習の最後に彼らは作文を書いた。
学びから断絶されてきた人たちや、夢を持ち、志を抱いた人たちの学びは、驚くべき成果をあげる。


<三人の作文>


Sさん
私はいろいろな夢があります。子どものとき、勉強に努力しました。でも家庭は苦境に陥りました。
だから私は勉強をやめました。
退学してから仕事について考えました。
いい仕事を探したいです。
いちばんの夢は住宅が欲しいです。それから家族一緒に幸せに暮らすことです。
両親は普通の農民です。毎日朝から晩まで働いています。とても苦労しています。
私は彼らの身体が心配です。両親は一生どこへも行ったことがありませんから、私は親孝行したいです。
両親と一緒に、有名な観光地に行ってみたいです。そして家族の現状を変えます。
私の姉と妹にも夢があります。
私は姉と妹を手伝おうと思います。
故郷は、私を育てました。そして、私の喜怒哀楽を保存しています。
だから私は、自分の故郷が繁栄することを祈っています。
三年後故郷に帰ってから、自分の店を開きたいです。
日本で生活するときは、たくさんの困難があるかもしれませんが、楽しいと思います。
いかに困難があっても、健康な体と気分が大切だと思います。


Iさん
私の将来の夢は、私の子どものときの夢です。
私の両親は農民です。家庭の経済状況はよくなかったです。
貧乏で苦しい生活でした。そのときから夢がありました。
私は大きくなったら、家族に裕福な生活をぜひさせると思いました。
今もこの夢は変わりません。
この夢のために、私は絶え間なく頑張っています。
私は日本で三年間働きます。
三年間で、たくさん学ぶことができると思います。
私の夢の実現に役立つと思います。
日本語能力試験の1級に合格したら、国に帰ってから、日本で学んだ技術や日本語を活かすことができます。
それから会社で新しい事業をきりひらきたいです。
私の娘に、よい教育を受けさせたいです。


Gさん
人間はだれでも自分の夢があります。私もいろいろな夢があります。
18歳のとき、自分が好きな服飾デザインを選びました。
二年間ぐらい勉強しました。
いろんな原因で、主に資金が足りなくて、工場に入りました。
ずっと去年までこの仕事をしました。
残念なことは、せっかく勉強したデザインの夢はかないませんでした。
充分な資金がないと何もできない。もしお金があったら夢をかなえることができるかもしれません。
私は服飾デザインの店を作ります。
自分の能力で自分の夢をかなえます。
今は私は息子と夫と離れて、日本に来ています。
私は息子と一緒に幸せに暮らしたい、子どもの成長を体験したいです。
双方都合のいいことはありません。私は息子の健康と楽しいことを祈ります。
夫の事業が成功することを希望します。
私の両親は朝から晩まで一生懸命働いています。とても苦労しています。
両親は私と弟にたくさん心血を注ぎました。
私は親孝行したいです。