畑の会話

 

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 今朝は5時に起きた。朝飯まで2時間はある。気温が低い。そうだ、あれをやってしまおう。ランとの散歩で、遠くまで歩くのをやめ、近くに借りている畑に行った。ランは畑の横につなぎ、ジャガイモの芽かきをやりきることにした。あれこれやることが多くて、ジャガイモの芽かきに手が回らないままに日にちが過ぎた。ジャガイモはもう20センチほど伸びている。一株の芽の数が5本や6本もにょきにょき、それを2、3本に減らす。芽かきをしないと、一個のイモが大きくならない。

 隣の畑を借りているKさんが、すでに来ていて草取りをしていた。

「えらい早いですねえ」

「家にいるより、土に親しむほうがいいですね」

 Kさんは肺の病気で、病院で治療してもらっているが症状は治らないと医師に言われているそうだ。

「体が欲していることをしたほうがいいですよ。畑がいいと、体が言うんですよ」

 会話を交わしながら鎌を手に、草とジャガイモの新芽を欠いていった。ジャガイモの株の間にアカザがたくさん伸びている。

「カヤマさんが、アカザをさがしていましたよ。アカザの茎にトマトの苗を接ぎ木するそうです。」

「えっ? このアカザが接ぎ木の台木?」

「そうらしいです」

「じゃあ、これ使ってもらえるといいですねえ」

「アカザを探しておられたのは、少し前ですけれど。」

会話は健康の話になった。

「ぼくは毎日、EM菌の入ったものでね、シュワサカサンとか言うのを、家で発酵させた液を毎日少し飲んでいるんですよ。腸の調子がすごくいいですよ。腸が健康になれば、体全体が健康になりますよ。」

 Kさんは、体を乗り出してきた。

「原液はもらったんです。それを使って増やせるんです。EM菌は乳酸菌とか体にいい働きをしてくれる菌をいろいろ混ぜたものでね。作り方はね、2リットルのペットボトルに、安曇野の地下水をくんできて、それに岩塩の粉と沖縄の黒砂糖を入れて、原液を入れ、よく振って、温かいところや日向で熟成させるんですよ。飲めば快便ですよ。腸内が元気になりますよ。Kさんも作って、飲みませんか。原液をあげますよ。熟成していないときは、飲めばガスがでますよ。

 ガス、すなわちオナラです。熟成するとオナラは出なくなります。」

「それ、ほしいです」

「じゃ、原液、おうちに持っていきます。」

7時前、ジャガイモの芽かきと草かきは終わった。今日は気温が低い。曇りだ。