「わらべ歌・子どもの歌」から調べる


 「わらべ歌・子どもの歌の音数を調べてみましょうか」
何か見つかるかどうか分からないが、ちょっと文節に分けて調べてみよう。

    うさぎ うさぎ なに みて はねる
    じゅうごや おつきさま みて はねる

 音数は、3・3・2・2・3・4・5・2・3、
歌の拍子は、「うーさぎ、うさぎー」、と4拍子。

    かごめ かごめ かごの なかの とりは
    いつ いつ でやる よあけの ばんに
    つると かめと すべった
    うしろの しょうめん だあれ

 これは、3音のなかに2音と4音がまじっている。拍子は、4拍子。

    たわらは ごろごろ おくらに どっさりこ
    おこめは ざっくりこで ちゅうちゅう ねずみは にっこりこ
    おほしさま ぴっかりこ よるの おそらで ぴっかりこ

 4音が主になっている。
 拍子は4拍子。

    ひらいた ひらいた
    なんの はなが ひらいた
    れんげの はなが ひらいた
    ひらいたと おもったら いつの まにか つぼんだ

 4音と3音。
 そして4拍子。

 「ずいずいずっころばし」は、4音が中心。
 そして4拍子。
 次の歌では、


    あめあめ ふれふれ かあさんが
    じゃのめで おむかえ うれしいな
    ぴっちぴち ちゃっぷちゃっぷ らんらんらん‥‥


    ゆうやけ こやけで ひが くれて
    やまの おてらの かねが なる
    おてて つないで みな かえろ
    からすと いっしょに かえりましょ‥‥


 4音が中心で、2音+2音、2音+3音、3音+4音。
 これらも4拍子。「とおりゃんせ」、「かぞえうた」も4拍子。
 4拍子は歌のリズムであって、4音だから4拍子になるわけではない。3音でも5音でも、4拍子にはなる。

 「4音略語が大量に生産されるのは、簡略化して用をたすことができるという利便性だけなのか、日本人は感覚的に4音が安定するのか、心理的ななにかがあるのか、言語の仕組みから簡潔化するとそこへ行きやすいのか、もっといろいろ角度を変えて調べてみる必要がありますね」
というわけで空想授業は終わり。
 こんな授業をしてみたらどうかなあ、と思ったのは、明らかにされていることを「それはこうだ」と、知識を教えるばかりでは、考える力、究明する力が開発されないからで‥‥。

 ということで、あしたまた。