もう1編、吉野弘の詩です。 種子について ――「時」の海を泳ぐ稚魚のようにすらりとした柿の種 人や鳥や獣たちが 柿の実を食べ、種を捨てる ――これは、おそらく「時」の計らい。 種子が、かりに 味も香りも良い果肉のようであったなら 貪欲な「現在」の舌を喜…
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