「野の記憶」 (「安曇野文芸2019・5」掲載・原作) <1> けたたましく繰り返す空襲警報のサイレンで目が覚めた。 僕は防空頭巾をかぶって外に走り出る。いつもは灯火管制の闇が深かったのに、北の空は中天まで赤黒い炎に染まっている。 「四天王寺さ…
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