早朝、氷点下の野の雪は硬く締まって、五月のアルプスの稜線の雪のように歩いても靴が沈まなくなった。道も田んぼも何もかも、白い平原になり、気の向くままにどこでも雪上を歩きまわる。ランも雪の野を自由に走り回り、ときどき雪に鼻を付けて匂いをかいで…
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