アマさんを偲ぶ <2>

 

アマさんを偲ぶ <2>

 

 生前、マートから、いろいろ教材や教育研究の資料が、どっさりコピーして送られてきた。それを今、なつかしく読み返したりしている。

私も、いろいろコピーして、マートに送ったりした。

そのなかにこんな詩があった。子どもの詩だ。

 

 

       ふしぎな夢

 

 ぼく 鳥になってん

 ゆめのなかで ツルになって

 ばたばた 空をとんでん

 そやけど ついらくしてしもうて

 いまも おいどが いたいねん

 

 ぼく 死んでもうて

 ゆめのなかで 死んでもうて

 わんわん ないていたんや

 そやけど 死んでしもうたのに

 なんで 泣いていたんやろな

 

 ぼく 水になってん

 ゆめのなかで 川になって

 ちょろちょろ ながれたんや

 そやけど ぼくはぬれてへんで

 ほんま おねしょは してへんで

 

       「おいど」は大阪弁で、お尻のこと。

 

 

      たった一字で

 

 あのっさあ

 きのう おもしいごと

 友だちと 見つけたんだや

 

 標準語でっさあ

 「それ食べなさい」

 「それではいただきます」

 って言うちゃ?

 そいず うちの方の言葉だど

 「それ食わいん」

 「んで食うがら」

 どっがさ

 「それ食え」

 「食う」

 とか言うんだでば

そんで もっとひどくなっど

「食(け)」

「食(く)」

になっぺちゃ

 

 いやあ  おがしおがし

 「一字で通じてしまうっちゃあ」

 って 二人して大笑いしだのっさ

 

 

  子どもの詩を楽しみにしている教師は、子どもの心を生きている。