彼も逝ってしまった

 

 

 下江国男君が、今年の5月に、メールをくれていた。それをもう一度開いてみた。その時に、読んでいたはずなのに、えっ、そうだったのかあ、オドロキと、どっと無念さが湧き起った。そうだったのか、元気だったら、今頃は10月のニュージランド17日の旅行に出かける準備の最中だったのだ。まったく突如として、病は襲ってくる。

 彼は書いていた。

 

 「最近の天気予報によると大阪より長野や日本海のほうが高温とのこと、日本の気候も色々狂って来ているね。

 ずいぶんご無沙汰ですが、お変わりありませんか? 時が過ぎるのがだんだん早くなるように感じます。小生はますます歩くのが億劫になり、散歩もあまりしなくなりました。不健康長寿をこなすために、歌舞伎、文楽、落語など公演があれば出かけるようにして、生活に活気と潤いをつけるようにしています。それに、陶芸、篆刻、社交ダンスは日ごろのリズムを崩さないために続けています。
 あれやこれやと手を尽くしているけど衰えを感じますね。
 昨年は山岳部の後輩をこき使って、2週間インドネシアのあちこちを旅行。今年は10月にニュージランド17日の旅行を計画、大目標に向けて体調を整え中です。
 貴兄のところにも行ってみたいね。
 身の回りの仲良しがだんだんかけていく。お身体を大切に。ご健康を祈ります。」
 
 ああ、無念なり。