内村鑑三(1861~1930)、彼については、これまでこのブログに何度も書いてきたが、今の世界の動きを観るにつけ、彼の生き方、彼の思想信条、彼の主張が心に浮かんでくる。彼の生涯は、日清・日露戦争、第一次世界大戦、そして第二次世界大戦前夜に至る。その生涯は、国家権力に抗い、足尾銅山鉱毒事件を批判し、非戦論、戦争反対を強く主張した。
彼の言葉を、かみしめたい。
「余は、戦争絶対的廃止論者である。戦争は人を殺すことである。それは大罪悪である。
平和をもって、臆病とみなすのは大なる間違いである。
平和は臆病ではない。勇気である。平和は内なる敵を矯めんとすることである。
昔、ソロモンは言った。『怒りを遅くするものは勇士に勝り、おのれの心を治るものは、城を攻めとるものに勝る』と。最大の勇気は、おのれを治むることである。平和とは、かかる勇気をさして言うものである。
軍人を刺激して外敵をうたしむるものは、みずからを、その軍人が撃つところとなる。日本は一大兵営と化し、国民は米の代わりに煙硝を食うことになるだろう。
行け、平和主義者よ。」