昨日の新聞のトップ記事は大きかった。
「被団協(原水爆被害者団体協議会)に平和賞
ノーベル委『核なき世界へ尽力』」
記事に添えられた写真は、涙する「被団協」理事長の顔。
「やったー!」
社会面に、受賞理由前文が掲載されていた。
「ノルウェイ・ノーベル委員会は、ノーベル平和賞を日本の被団協に授与することを決定した。被曝者、ヒロシマとナガサキの原爆被爆の生存者は、核兵器のない世界の実現に尽力してきたことに対して平和賞を贈る。‥‥」
ノーベル賞委員会のフリドネス委員長が述べている。
「歴史の証人である被爆者は高齢化によってこの世を去り、すべての体験はいつの日か我々とともにいられなくなるが、日本の若い世代が被爆者の体験と思いを受け継いでいる。」
ヒロシマ・ナガサキから79年が経つ。生き残った原爆の被爆者たちは、大きな犠牲を払って活動を続けてきたが、生き残っている人は80歳より上の年齢の人だけになった。ヒロシマ・ナガサキの激烈な記憶が鮮明だった時は反核、反戦、平和の動きも世界的に湧き起っていたが、今世界は急ピッチで対立が進み、核兵器保有国は増え、露骨に核兵器を脅しに使うようになってきた。国のトップが核の脅しをあからさまに口にする。核兵器を保有する国は、次々と増え、世界で推定一万二千発の核弾頭が装備されている。核軍縮条約は相次いで姿を消し、国連は無力になった。
今朝の新聞が伝える。
「ノーベル平和賞を日本の被団協に授与の決定を受け、日本の野党は核兵器禁止条約への日本の参加を主張したが、石破首相は慎重な立場を示した。核兵器を包括的に違法とする核禁条約は、70以上の国・地域が批准しているが、アメリカの『核の傘』に入る日本は批准せず、締約国会議へのオブザーバー参加もしていない。石破首相は、核の力で相手国の攻撃を思いとどまらせる核抑止の重要性を強調した。」
これが日本だ。私の国だ。