23歳で戦死した竹内浩三

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 先日、NHKのドキュメンタリー「ぼくもいくさに征くのだけれど」という、竹内浩三の詩とその人生を訪ねる再放送の映像を観た。戦時中、日大の学生だった竹内は23歳で出陣し、フィリピンで戦死する。竹内はひそかに戦場から、自分の書いた詩の手帳を、本をくりぬいて隠し、故郷に送った。それが竹内の姉のもとに届く。竹内の素朴な深い悲哀に充ちた詩は、ひたひたと心を打つ。バックグラウンドミュージックに流れる曲は、確かベートーベンのソナタだと思う。それも心にしみる。なんという曲だったか、確かな曲名が思い出せない。

 ぼくは、そのBGMの曲を聞きたくなり、自分の持っているCDを聞いたが、どれにも入っていなかった。インターネットのユーチューブから、探しているが、まだ出会わない。ピアノで流れ、そこにバイオリンが重なってくるから、バイオリンソナタだと思って、探している。

 ふと、シューベルトの歌曲「夕映えのなかに」が、聞きたくなった。今それを聞いている。フィッシャー・ディースカウの歌う歌を。