思いがけない電話

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先日、電話がかかってきて、取ると、昔懐かしい声だ。声を聞いただけでわかった。

学生時代の山岳部の一年後輩、Sだ。

25年前に、ある集会で一緒だったことがあるが、それ以後情報はなかった。

特に親しくしたこともなく、1965年のシルクロード探検では同じメンバーだったが、その後はまた音沙汰なかった。

だが、晩年になると、気持ちも変わってくる。

だから、思い出して、電話をしてみようと思ったのだろう。

電話で、お互いのこれまでの波乱の遍歴と消息を語り合った。

Sは、僕の声がえらい元気だということ、なんのわだかまりもなく、懐かしさがあふれていたこと、それに驚いたらしい。ひょっとしたらもうこの世にいないかも思っていたのかもしれない。

僕の電話番号はどうやって知ったか、この1月に亡くなった山岳部仲間のHの奥さんから聞いたという。

Sは電話の中で、実はあのシルクロードの旅の時に8ミリカメラでいろいろ撮影した、それを最近思い出して編集してDVDにまとめた、それを僕に贈る、と言う。そんなものがあったとは知らず、僕は驚き、ぜひ送ってくれと頼んだ。

それが今日届いた。

 中に手紙が入っていた。

 北山さん、平岡さんの死亡通知など、寂しく、この年ともなれば仕方がないと思います。武田君は元気、竹村君は6年前死亡、久保君は元気、若山君は少し弱っている、糸川君は脳梗塞で歩行と言語不自由、田中君は膵臓がんで昨年死亡。インド・レイラダークからザンスカール山群横断、タクラマカン天山山脈崑崙山脈などを探索した仲間が減っていくのはつらい。

 そう書いて、職歴も書いていた。ペルーリマの日本人学校で三年間勤めたという。

 履歴を見ていて、僕と重なるところもあり、微妙な懐かしさを感じた。

送ってくれたDVD、楽しみだ。何が映っているか、うーん。