2017-09-14から1日間の記事一覧

  大岡昇平「俘虜記」と「野火」 1 アメリカ兵を撃たなかったわけ

「私は昭和二十年一月二十五日ミンドロ島南方山中において米軍の俘虜となった。」と書き始める大岡昇平の小説「俘虜記」に、「私」が米軍兵士に遭遇した時、相手を殺さなかった心の動きについて書いている。 ミンドロ島はルソン島の西南にある。フィリピンの…